たとえば、中国が仕掛ける「琉球」をめぐる議論に対峙するにも、日本の本土に欠如する沖縄そのものに対する理解はもちろん、台湾や米国などさまざまなアクターの認識を知ることが欠かせない。
中国の見果てぬ「夢」に向き合わざるを得ない立場を共有する者どうし、地域の安定に向けて相互に理解を育みたい。
中国・中華の視点から見た「周縁」と「外部」が連帯することによって生まれる未来の可能性もまた、そこに潜んでいる。
𠮷岡桂子(Keiko Yoshioka)
1964年岡山県生まれ。岡山大学法学部卒業後、山陽放送アナウンサーを経て朝日新聞記者。北京・上海特派員として約8年間、中国に駐在。2020年9月まで3年半、バンコクを拠点に20カ国以上を訪ねて中国の影響力を取材した。新刊『鉄道と愛国 中国・アジア3万キロを列車で旅して考えた』(岩波書店)をはじめ、著書に『人民元の興亡 毛沢東・鄧小平・習近平が見た夢』(小学館)、『問答有用 中国改革派19人に聞く』(岩波書店)、『愛国経済 中国の全球化』など。ユーラシアから中国を見ようと、23年秋から渡欧する予定。
特集:中華の拡散、中華の深化──「中国の夢」の歴史的展望
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