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サントリー学芸賞

『サントリー学芸賞選評集』受賞者特別寄稿vol.5 十九年越しのお礼

2020年04月28日(火)
東 浩紀(批評家)

『存在論的、郵便的』は、哲学書としては異様な存在である。その異様さは自分がいちばんよくわかっている。だからぼくは、これからの仕事で、その異様さに必然を与える現実を、つまりは、あのときサントリー文化財団が同作を評価したのは正しかったのだと、そう未来の読者が感じるような現実をなんとかして作りたいと思っている。それこそが選考委員への最大の恩返しだろう。19年越しのお礼になりますが、光栄あるサントリー学芸賞をいただき、本当に感謝しています。ありがとうございました。

*『サントリー学芸賞選評集』は下記サントリー文化財団Webサイト内にてe-pub形式でご覧いただけます。
https://www.suntory.co.jp/sfnd/prize_ssah/list.html

東 浩紀(あずま ひろき)
批評家

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