"SHOWA"とは何であったのか? 世界を大きく動かした「昭和」の世界的意味を、今あらためて太平洋の両岸から考える。
「昭和をふり返ることは楽でもなければ快くもない。……しかし、昭和でおこったことがなにであり、それをもたらしたものがなにであるかといった問いは事ある毎に発せられるだろう。そしてその都度異なった解答が与えられるかも知れない。そのひとつの試みが本書である」(高坂正堯「後記」より)
目次
- プロローグ 一九二六 - 一九四五高坂正堯
- かわりゆく昭和キャロル・グラック
- 占領――日米が再び出会った場五百旗頭 真
- 占領がもたらしたものハーバート・パッシン
- 「生産性政治」の追求とその転換村松岐夫
- おくれてきた国の政治事情チャーマーズ・ジョンソン
- 安全保障の条件――昭和日本の政治と外交北岡伸一
- 役に立った戦争――戦時政治経済の遺産ジョン・W・ダワー
- オカネと日本人蠟山昌一
- 昭和経済の経験エドワード・リンカーン
- 米とメロン――昭和期の農業森口親司
- 日本の地方――中央依存の繁栄ウィリアム・ケリー
- 不死鳥の都市粕谷一希
- マイカーイズム――昭和の自我の駆動デービッド・W・プラース
- 「インテリ」の盛衰――昭和の知的社会山崎正和
- 昭和のハイカルチャートーマス・ライマー
- アメリカ人は日本をどうみてきたかエドワード・サイデンステッカー
- 後記高坂正堯
- 【付】年表[監修]五百旗頭 真