もう1人の祖母はすごくおしゃれで、活動的だった。60代になっても毎日何キロも走っていたよ。髪もファッションもばっちりきめて出掛ける人で、サンディエゴでもよく知られた存在だった。僕の服装のスタイルは、その祖母に影響を受けているかもしれない。
僕にとって、祖父母の家は魔法のような場所だった。例えば引き出しを開けると、独特なフォルムをした緑色の60年代のホチキスが出てくる。昔の写真やアンティークの品々はとても魅力的で、そういったものに触れたことが僕の美的感覚を育んだ。またあの家に戻ったら、緑のホチキスを探したいと思う(笑)。
──あなたのブログや写真集、映画を見て、多くの女性は楽しみ、勇気付けられただろう。男性の反応はどうか?
意外なことに、ブログも映画も男性の反応がものすごくいい。「パートナーに誘われて見にきたが、ファッション映画だと思って最初はちょっと敬遠していた。でも女性たちの物語に心を動かされ、そのエネルギーに刺激を受けた。すごく楽しかった」と言ってくれる人が多い。
──映画の中で女性の1人が亡くなるし、近いうちに亡くなる人もいるだろう。
製作開始から1年ほどたった僕の誕生日に亡くなった。そのときはショックだった。でも、誰もがいつまでも生きられる訳ではないし、そういうこともあると覚悟はしている。僕には、彼女たちと過ごした時間という宝物があるしね。
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