最新記事

自動車

人材流出が止まらぬグーグル自動運転車プロジェクト、何が起きてるのか?

2016年9月13日(火)06時00分
デイヴィッド・カーリー ReadWrite[日本版]編集部

自動運転についてさまざまな自動車で公道試験走行を行っているグーグル photo:ReadWrite[日本版]編集部

 クリス・アームソン氏は、グーグルの自動運転車プロジェクトの技術チーフだったが、その彼が今月初めに他のベテラン2人を連れて会社を去った。

 この退社はかなりインパクトのある出来事だ。アームソン氏は(グーグルの共同設立者セルゲイ・ブリン氏を除けば)3人の主要なエンジニアの最後の一人であり、同部門は自動運転車レースで優勝したスタンフォード大の『Stanley』から端を発している。

 セバスティアン・スラン氏とアントニー・レヴァドゥスキ氏の2人もまた有名人だったが、それぞれがUdacityとOttoを始めるため、2013年、2014年に会社をやめている。

参考記事:自動車はどこまで自動化すれば自動運転車になる?

 プロジェクトを立ち上げた才能が去っていくことはシリコンバレーでは自然なことであり、FacebookやTwitter、PayPalにもともと居たエンジニアの大半は、数年たてば会社を去っている。だが、こういった自然ななりゆきが会社にとって健康的であるとは限らない。グーグルの場合、自動運転車部門のキーパーソンを失うことは多大な時間と資金の浪費につながりかねない。

自動車業界、ハイテク業界入り乱れる自動運転競争

 自動運転車市場は加熱しており、Fordは最近、ハンドルやペダルがないLevel4の自動運転車を2021年に売りだすと発表したばかりだ。BMWもその数カ月前に同じような発表をおこなっている。

参考記事:死亡事故のテスラは自動運転車ではなかった

 GMはCruise Automationを6億ドル、Lyftを5億ドルで買収し、TeslaはAutoPilot機能を使って1億マイルを走破したと今年のはじめに発表し、グーグルの自動運転が達成した300万マイルを大きく上回った。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

ヘッジファンド、銀行株売り 消費財に買い集まる=ゴ

ワールド

訂正-スペインで猛暑による死者1180人、昨年の1

ワールド

米金利1%以下に引き下げるべき、トランプ氏 ほぼ連

ワールド

トランプ氏、通商交渉に前向き姿勢 「 EU当局者が
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:AIの6原則
特集:AIの6原則
2025年7月22日号(7/15発売)

加速度的に普及する人工知能に見えた「限界」。仕事・学習で最適化する6つのルールとは?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「史上最も高価な昼寝」ウィンブルドン屈指の熱戦中にまさかの居眠り...その姿がばっちり撮られた大物セレブとは?
  • 2
    真っ赤に染まった夜空...ロシア軍の「ドローン700機」に襲撃されたキーウ、大爆発の瞬間を捉えた「衝撃映像」
  • 3
    どの学部の卒業生が「最も稼いでいる」のか? 学位別「年収ランキング」を発表
  • 4
    エリザベス女王が「うまくいっていない」と心配して…
  • 5
    「お腹が空いていたんだね...」 野良の子ネコの「首…
  • 6
    【クイズ】次のうち、生物学的に「本当に存在する」…
  • 7
    千葉県の元市長、「年収3倍」等に惹かれ、国政に打っ…
  • 8
    「ベンチプレス信者は損している」...プッシュアップ…
  • 9
    イギリスの鉄道、東京メトロが運営したらどうなる?
  • 10
    日本より危険な中国の不動産バブル崩壊...目先の成長…
  • 1
    「ベンチプレス信者は損している」...プッシュアップを極めれば、筋トレは「ほぼ完成」する
  • 2
    「弟ができた!」ゴールデンレトリバーの初対面に、ネットが感動の渦
  • 3
    「お腹が空いていたんだね...」 野良の子ネコの「首」に予想外のものが...救出劇が話題
  • 4
    日本企業の「夢の電池」技術を中国スパイが流出...AP…
  • 5
    千葉県の元市長、「年収3倍」等に惹かれ、国政に打っ…
  • 6
    どの学部の卒業生が「最も稼いでいる」のか? 学位別…
  • 7
    イギリスの鉄道、東京メトロが運営したらどうなる?
  • 8
    エリザベス女王が「うまくいっていない」と心配して…
  • 9
    完璧な「節約ディズニーランド」...3歳の娘の夢を「…
  • 10
    トランプ関税と財政の無茶ぶりに投資家もうんざり、…
  • 1
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 2
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測不能な大型動物」に近づく幼児連れ 「ショッキング」と映像が話題に
  • 3
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事故...「緊迫の救護シーン」を警官が記録
  • 4
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 5
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...…
  • 6
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロット…
  • 7
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で…
  • 8
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々…
  • 9
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門…
  • 10
    「うちの赤ちゃんは一人じゃない」母親がカメラ越し…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中