「退屈でない良作」は可能
結果として番組は、はつらつとして知性に満ちた作品になった。登場人物は多様で、織り成す物語は奥深い。仲間へのカミングアウトに悩むゲイや、議会のインターンとして認められたいソロリティーの会長。番組は人気を呼び、第2シーズン初回の視聴者数は第1シーズン初回の2倍を記録した。
全米社交クラブ会議のバークハードは「現実に即して描こうという姿勢が感じられる」と、番組を評価する。今やバークハードとスミスの意見は一致している。
「今の若者には、伝統や歴史に根差した何かが必要だ」と、スミスは言う。「流行や金儲けを狙うだけの作品は作りたくない。現実を描きたい」
スミスは「退屈でない良作」に懸けた稀有なプロデューサーだ。そして彼自身が言うように、この分野に「競争相手」はいない。
[2009年10月 7日号掲載]
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