現代の日本を生きる私たちは「アメリカの世紀」に育ち、生きてきた。しかし近年、激しく深刻な党派対立、格差とその固定化、内向きな自国第一主義の台頭など「アメリカの世紀」を支えてきた諸要因は、急激に変化しつつある。「アメリカの世紀」がどのような要素から成り立ち、今後どうなっていくのか。
目次
【特集】
- 巻頭言待鳥聡史
- 特殊にして普遍的な幻想の超大国石川敬史
- 島宇宙のアメリカ平井康大
- 啓蒙の終焉?アレクサンダー・スティル
- アメリカニズムと医療保険制度山岸敬和
- 液状化社会マーク・リラ
- 真ん中が抜け落ちた国で金成隆一
【論考】
- 赦しと忘却大屋雄裕
- 「アメリカの世紀」と人種問題の蹉跌清水さゆり
- コロナをめぐる科学と政治平川秀幸
- 国際海峡に関する不都合な真実――中国版「航行の自由作戦」と日本のジレンマ真山 全
【世界の思潮】
- 鳥かごのなかの作家たち張 競
- アメリカの裏切り者(セルアウト)青木耕平
- "ナッジ"――人を動かす第三の手黒川博文
- 不要不急事業「パチンコ」、ともに模索する韓 載香
【時評】
- 感染症と美術高階秀爾
- コロナは都市を変えるか藤森照信
- コロナ禍中の動物園溝井裕一
- 知識国家への道しるべ瀧井一博
- 政治への信頼感における国と地方善教将大
- ベートーヴェンの《第九》と「人類愛」?渡辺 裕
- 人造肉奥本大三郎
【写真で読む研究レポート】
- 国際政治の激動を生き抜いたエアバス鈴木一人
- ロンドン・ロックダウン日記国末憲人
【連載】
- 夢を種蒔く人・厨川白村――英語教師から新進気鋭の評論家へ(上)張 競
- 哲学漫想4 リズムの発現と言語文明山崎正和
- 平成史――大災害頻発の時代(下)五百旗頭真