最新記事
米政治

トランスジェンダーを抹消か...トランプ政権、気候変動もDEI、LGBTも「政府用語」から変える恐れ

2025年1月12日(日)17時30分
トランプ次期大統領

トランプ次期大統領の下で、米国は政策を大幅に変えるとともに、政府が使用する文言も大きく変更するとみられている。2024年12月、アリゾナ州フェニックスで撮影(2025年 ロイター/Cheney Orr)

トランプ次期大統領の下で、米国は政策を大幅に変えるとともに、政府が使用する文言も大きく変更するとみられている。

政府の公式ウェブサイトや文書から気候変動やLGBTQ+の権利に関する目立つ記載が削除されるとともに、移民問題では「書類のない移民」や「非市民」といった表現に代わって「不法在留外国人(illegal alien)」という用語が復活する可能性があると、専門家はみている。

非営利団体の環境データ&ガバナンス・イニシアチブでウェブサイトの監視を統括するグレッチェン・ゲルケ氏によると、トランプ氏の1期目就任前、研究者らは微妙な文言の変化を予想していた。しかし、実際には「ストレートな削除」が大半で、「大幅なアクセス削減や、多くの情報抑制を目にした」と指摘した。

ゲルケ氏らは今回、さらに極端な変化を覚悟している。気候変動から「多様性、公平性、包摂(DEI)」政策に至るまで、そうした変更は単なる言葉の定義を超えて重大な変化をもたらすかもしれない。

<正義を削除>

トランプ氏の政権移行チームの報道官、キャロライン・レビット氏は気候変動に関する言及がどの程度変更または削除されるのかという質問に直接回答しなかった。

ゲルケ氏と同僚がまとめた2018年の報告書によると、第1次トランプ政権は政府ウェブサイト上の気候変動に関するコンテンツを削除、もしくは目立たないようにしたり、気候変動の国際的な義務に関する情報を消した。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

インドのサービスPMI、1月は56.5 約2年ぶり

ビジネス

米郵政公社、中国・香港からの小包一時停止 関税措置

ワールド

米政府効率化チーム、財務省支払いデータの閲覧可能に

ビジネス

旭化成、通期営業益予想を上方修正 電子部品など全事
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:中国経済ピークアウト
特集:中国経済ピークアウト
2025年2月11日号(2/ 4発売)

AIやEVは輝き、バブル崩壊と需要減が影を落とす。中国「14億経済」の現在地と未来図を読む

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    1日大さじ1杯でOK!「細胞の老化」や「体重の増加」を予防するだけじゃない!?「リンゴ酢」のすごい健康効果
  • 2
    「体が1日中だるい...」原因は食事にあり? エネルギー不足を補う「ある食品」で賢い選択を
  • 3
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 4
    マイクロプラスチックが「脳の血流」を長期間にわた…
  • 5
    中国AI企業ディープシーク、米オープンAIのデータ『…
  • 6
    脳のパフォーマンスが「最高状態」になる室温とは?…
  • 7
    DeepSeekが「本当に大事件」である3つの理由...中国…
  • 8
    「靴下を履いて寝る」が実は正しい? 健康で快適な睡…
  • 9
    AIやEVが輝く一方で、バブルや不況の影が広がる.....…
  • 10
    メキシコ大統領の外交手腕に脚光...「トランプ関税」…
  • 1
    週刊文春は「訂正」を出す必要などなかった
  • 2
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 3
    1日大さじ1杯でOK!「細胞の老化」や「体重の増加」を予防するだけじゃない!?「リンゴ酢」のすごい健康効果
  • 4
    「DeepSeekショック」の株価大暴落が回避された理由
  • 5
    今も続いている中国「一帯一路2.0」に、途上国が失望…
  • 6
    「靴下を履いて寝る」が実は正しい? 健康で快適な睡…
  • 7
    DeepSeekショックでNVIDIA転落...GPU市場の行方は? …
  • 8
    老化を防ぐ「食事パターン」とは?...長寿の腸内細菌…
  • 9
    足の爪に発見した「異変」、実は「癌」だった...怪我…
  • 10
    「やっぱりかわいい」10年ぶり復帰のキャメロン・デ…
  • 1
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者が警告【最新研究】
  • 2
    週刊文春は「訂正」を出す必要などなかった
  • 3
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 4
    有害なティーバッグをどう見分けるか?...研究者のア…
  • 5
    体の筋肉量が落ちにくくなる3つの条件は?...和田秀…
  • 6
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 7
    「涙止まらん...」トリミングの結果、何の動物か分か…
  • 8
    「戦死証明書」を渡され...ロシアで戦死した北朝鮮兵…
  • 9
    1日大さじ1杯でOK!「細胞の老化」や「体重の増加」…
  • 10
    中国でインフルエンザ様の未知のウイルス「HMPV」流…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中