前回の記事ではJETROの動向を扱いましたが、今回は「モーニングピッチ」擁するデロイトトーマツベンチャーサポート（以下、DTVS）の活動を紹介します。

「モーニングピッチ」は今年で発足8年目を迎える日本最大規模のピッチイベントです。

モーニングピッチとは：

Morning Pitchは、毎週木曜AM7時から開催している、ベンチャー企業と大企業の事業提携を生み出すことを目的としたピッチイベントです。 毎週5社のベンチャー企業が、大企業・ベンチャーキャピタル・メディア等のオーディエンス約200～300名に対しピッチを行います。 2013年1月から開始し、2020年12月時点で全350回超、累計1,700社超のベンチャー企業が登壇しています。 デロイト トーマツ ベンチャーサポート株式会社、野村證券株式会社の2社が幹事となり開催しています。

モーニングピッチ特設サイト：About « Morning Pitchより引用

インドにおいては、2018年8月から「モーニングピッチ・インド」として、上陸を果たしております。

基本的にはベンガルール開催が主ですが、デリー、ハイデラバードでも開催されております。

開催頻度としては、2か月から3ヶ月に1回の開催頻度となっており、現在はオンラインでの開催となっています。

基本的な座組としては、モーニングピッチの形式に則り、インドのスタートアップが日本＆インドの大手企業・VC向けにピッチを実施するというものです。

オフラインで実施していた際には臨場感のあるピッチとインドのスタートアップエコシステムの主要メンバー（VCやアクセラレータ）が参加してきていたので、一度に多くの面々と「久しぶり！元気？最近このようなことやってんだ！また宜しくね！」というテンションでキャッチアップや次の商談へのきっかけを作ることができていました。

現在はオフラインでの出会いはなくなったものの、オンラインでいつでもどこでも参加できるので、極めて便利です。

しかも、オンライン＆オフラインで共通しているのは、DTVSチームが厳選したスタートアップがピッチを実施しているので、ビジネスプロトコルやモデルも洗練されており、いちいち自分がスクリーニングする手間が取られなくて楽です。

【モーニングピッチの様子】

（オンラインピッチの写真、筆者が2021年1月に撮影）

（オンラインピッチの写真、筆者が2021年1月に撮影）

（オンラインピッチの写真、筆者が2020年9月に撮影）

年に複数回開催されていますが、何回かに1回は日本側のエコシステムからも、日本のスタートアップがピッチを実施する形態でイベントも開催されます。

例えば、2019年はBeyond Next Venturesがハイデラバードで日本から連れて来た医療アグリ系のスタートアップとピッチを実施したり、直近の2021年では、OIH Seed Acceralator Program(通称OSAP)が関西圏内のスタートアップを連れてきてピッチを実施したりと、双方向でのピッチも開催されています。

個人的には、DTVSにおけるモーニングピッチ・インドのご担当がインドご出身で、コンテクストや風習も理解されており、かつ日本で就労されているので、日印両方の感覚が分かり、ギャップがなく諸々アレンジ頂けるのが本当に有難いです。

（インドだと雄弁に「俺はエコシステムに精通しているから何でも言ってくれ！どこでも紹介できる！」と仰る御仁がいるのですが、実態は雄弁なだけで実質的なスクリーニング能力がなく、コネクションも有していないケースが散見されます。）

2021年もオンラインでの開催が続きそうですが、引き続き「モーニングピッチ・インド」をウォッチしていきます！