イランの新大統領就任「羊の皮を被った狼か、救世主か」今後を占う3つの要素
An Unknown Quantity

ペゼシュキアンはイラン国内でもさほど知名度は高くなかった DPAーREUTERS
<7月28日、イランの新大統領に就任する改革派とされるペゼシュキアンは、本当に欧米との関係を改善できるのか?>
国際的にもイラン国内でも、さほど知名度が高くなかったマスード・ペゼシュキアン元保健相が7月28日、イランの新大統領に就任する。
超強硬派のイブラヒム・ライシ前大統領が事故死したことを受けて、7月初めに実施されたイラン大統領選は、改革派のペゼシュキアンと、保守強硬派のサイード・ジャリリ元最高安全保障委員会事務局長による決選投票にもつれ込んだ。
その結果、ペゼシュキアンが予想外の勝利を収めたことは、イランの今後について多くの疑問を浮上させている。
アリ・ハメネイ師という最高指導者がいるなか、ペゼシュキアンは、どのくらいの権限を持つのか。核開発をめぐる欧米諸国との対立にどう対処するのか。そして不安定な中東情勢にどのように取り組むのか。
現体制を率直に批判してきたペゼシュキアンが当選したことは、多くのイラン研究者を仰天させた。85歳のハメネイの引退がささやかれるなか、近年のイランでは超保守派が勢力を固めつつあり、その既定路線から外れることはないと考えられていたからだ。
だが今は、どうしてペゼシュキアンが勝利したのかという分析よりも、イランはこれからどうなるのかに関する臆測が先行している。
オオカミか救世主か
欧米諸国の一部は、これまでイランに登場した改革派指導者と同じように、ペゼシュキアンも穏健派とはいえ、核開発と中東の覇権に燃える体制の一角であり、いわばヒツジの皮をかぶったオオカミにすぎないと見なすだろう。
その一方で、ペゼシュキアンは、欧米から制裁緩和を引き出すためなら一定の譲歩もいとわない人物であり、イランを社会面と経済面での苦境から脱却させる救世主になるかもしれない、という見方もある。
いったいどちらが現実になるのか。
その答えを知る手掛かりは、いくつかある。
第1の要素は政治体制だ。イスラム教に基づく神権政治体制を取るイランでは、最高指導者(現在はハメネイ)が、あらゆる面において最終決定権を持ち、大統領の権限は限られている。この構造は選挙で変わるものではない。
だが、イランの大統領は単なるお飾りというわけでもない。穏健派のハッサン・ロウハニ元大統領(2013〜21年)と保守強硬派のライシ(21〜24年)では、統治方法も政策も大きく違った。
ロウハニは世界の大国と交渉して核合意をまとめ、国内的には社会の締め付けを緩和する必要性を認めた。これに対してライシは、核合意の再建に尽力せず、女性の服装規定を強化し、22年の大衆動乱と残忍な弾圧をもたらした。
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