ウクライナ人ジャーナリスト、クリミアにあるロシア軍事施設の詳細をマップで暴露
Crimea's Russian military facilities exposed by Ukraine with detailed map
クリミアはロシアに軍事要塞化されている(海岸に並んだ砲台、3月31日) Maxar Technologies/REUTERS
<ウクライナの反転攻勢を前に、ジャーナリストらがクリミア半島にある223の軍事施設の位置や画像がわかるインタラクティブマップを作成、公開した>
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ウクライナのジャーナリストらが、2014年にロシアに一方的に併合されたクリミア半島にある200超の露軍事施設についての詳細なインタラクティブマップを公開した。
米政府出資ラジオ局「自由欧州放送」のウクライナ子会社「Krym.realii」のジャーナリストらが作成したこの地図には、クリミア半島にある223の軍事施設の位置――訓練場や燃料補給所、弾薬庫、レーダー基地、防空システムや本部の位置など――が示されている。ロシア黒海艦隊に所属する部隊、飛行場や基地に関する情報も表示できる。
地図の公開に先立ち、ウクライナ国防省情報総局のアンドレイ・ユソフ報道官はクリミアの住民に対して、軍事施設には近寄らないよう促していた。近いうちにウクライナ軍が反転攻勢を始めたとき、軍事施設は攻撃目標になるためだ。
ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は2022年の夏、ロシアに併合されたクリミアを奪還すると宣言した。
大規模な爆発が続く
クリミア半島では、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領がウクライナ侵攻を開始した数週間後の2022年4月11日以降、テロ警戒レベルが最高から一歩手前の「黄色」に引き上げられており、最近では以前より頻繁に爆破事件が起きるようになっている。
2022年10月には、クリミアとロシア南部を結ぶクリミア大橋で爆発が発生。さらに4月下旬には、クリミア南部にある軍港セバストポリの燃料貯蔵施設が無人機攻撃を受け、大規模な火災が発生した。ウクライナ側はこれらの爆発について、一切の関与を否定している。
ユソフはセバストポリでの火災直後の4月29日に声明を発表。「占領下にあるクリミアの全ての住民は、ロシア側の軍事施設や、関連施設には近づかない方が賢明だ」と述べた。
地図を作成したイゴール・トカルは、自由欧州放送のリスナーたちに「ロシアがいかに広範にクリミアを軍事化しているか」について警告した。