<ウクライナへの戦闘機供与は越えてはならない一線か?と聞かれた元外務次官は、そうではない、レッドラインはモスクワ攻撃だ、と答えた>

ロシアの元政府高官が、最近出演した国営テレビの番組の中で、ウクライナもしくはその同盟国によるモスクワ攻撃は「避けられない」との見通しを示した。

元外務次官で、ロシアの首相および副首相の顧問を務めたアンドレイ・フェデロフは、ロシアの外交政策アナリストであるマクシム・ユシンが司会を務める、国営テレビNTVの討論番組に出演。ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領が西側諸国にジェット戦闘機の供与を求めていることについて、ほかの有識者らと議論した。

その中であるパネリストがフェデロフに、ウクライナ軍に対する戦闘機の供与は、ウラジーミル・プーチン大統領の「レッドライン(越えてはならない一線)」を越えることになり、彼が戦闘をエスカレートさせる引き金になるだろうかと質問。これに対してフェデロフは、戦闘機の供与はロシア政府の「レッドライン」には含まれないと答えた。

ではロシア政府は何を「レッドライン」と見なすか知っているか、と尋ねられると、フェデロフは「知っている」と答えた。具体的には「モスクワの司令部への攻撃だ」という。

それは「(ロシアに対する)攻撃を試みる」という意味かと問われると、「試みではなく実際の攻撃だ。今後行われることになる攻撃は、レッドラインと見なされることになる」とフェデロフは述べた。

以前もモスクワ攻撃を予想

ウクライナ内務省の顧問であるアントン・ゲラシュチェンコは、一連のやり取りの動画をツイッター上で共有した。

フェデロフがモスクワへの攻撃の可能性について、このような断定的な口調で予想を述べたのは、今回が初めてではない。

昨年10月にウクライナ軍が東部ドネツク州の要衝リマンをロシア軍から奪還したことを受けて、フェデロフや、NTVの同番組に出演しているほかの有識者たちは、ウクライナ軍の強さに驚きを示していた。

ウクライナ侵攻をロシアのテレビがどのように伝えているかを紹介しているYouTubeチャンネル「ロシアン・メディア・モニター」の創設者である、ジャーナリストのジュリア・デービスは、2022年10月1日に、リマンが解放されたことに対するフェドロフの反応を収めた動画を投稿した。

この動画の中でフェドロフは、「急激な変化が起きつつある。ロシアがこれらの地域を占領した、あるいは『併合』したから、ウクライナがこれらの領土を解放するための戦争を始めた」と述べてこう続けた。「特別作戦の類ではない。これは戦争だ」

彼は続けて、ウクライナ軍は今後、ロシア国内に攻撃を行う可能性があると指摘。モスクワが標的になる可能性を問われると、「もちろんある」と答えている。

首都攻撃に備えるロシア