新卒で墓地勤務「Z世代の墓守」は給料も職場環境もノーストレス
タンさんの選択は「サボる」文化の象徴?
香港英字紙SCMPによると、中国では一般的に、墓地は不吉な場所と考えられている。そのため彼女の動画を見たネットユーザーの多くが、新卒の若い女性がこのような仕事を選んだことに驚いたという。
しかし、それ以上に多かったのが、タンさんへの共感と支持するリアクションだ。これはおそらく、中国本土のZ世代に広がる「サボる」文化を反映していると考えられる。
タンさんの動画に寄せられたコメントには、「昔はこのような仕事は不吉とされていたが、現代人にとっては平和な仕事」とあった。
「私もこの仕事が好きです。人と接する必要がないし、政治的な問題もない」と、共感する人もいた。
大学で埋葬と墓地管理を専攻していたタンさんにとっては、墓地での仕事を選んだのは自分にとってごく自然なことだと考えている。
「これは普通の仕事です。普通のことをやっているだけ」「私は今の生活に満足していますし、この仕事を続けていくつもりです」とタンさんは語っている。
中国の葬儀市場は、人口の急速な高齢化に伴い、近年大幅に拡大している。中国の調査会社Huajing Researchによると、2020年には2570億元(360億米ドル)の規模になるとされている。世代が入れ替わり、新たな価値観が普及すれば、働き手を確保する問題も解消につながる可能性もある。