最新記事

飛行機

5000人以上が滞在できる「空飛ぶホテル」とは

2022年7月12日(火)19時04分
松岡由希子

数年にわたって空に浮かび続ける「空飛ぶホテル」構想...... Hashem Al-Ghaili-YouTube

<核融合を動力とするエンジン20基により、二酸化炭素を排出することなく、数年にわたって空に浮かび続ける「空飛ぶホテル」の構想動画がSNSで話題だ......>

「スカイクルーズ」とは、11年前、スウェーデン出身のコンセプトアーティストであるトニー・ホルムステン氏によって構想された"空飛ぶホテル"だ。動画クリエイターのハシェム・アル-ガイリ氏が2022年6月、そのコンセプトをアニメーション化した動画をユーチューブで公開し、SNSを中心に話題となっている。

「スカイクルーズ」は、核融合を動力とするエンジン20基により、二酸化炭素を排出することなく、数年にわたって空に浮かび続ける。ナビゲーションシステムには人工知能(AI)が搭載され、乱気流を数分前に予測。

乱気流発生の兆しを検知すると、ノイズキャンセリングのような防振効果によって、あらゆる振動を自動的に防止し、搭乗者が安全かつ快適に過ごせる仕組みとなっている。

5000人以上が滞在でき、チャーター機で上空へ移動

「スカイクルーズ」には5000人以上が滞在でき、世界各国の空港から民間旅客機やチャーター機で上空へ移動して「スカイクルーズ」に搭乗する。

レストランやバー、プール、フィットネスジム、映画館、劇場、ショッピングモールなどのほか、大型ホールも設置。豪華客船のようにラグジュアリーな旅行体験や豊富なエンターテインメントをたっぷりと楽しめるだけでなく、ビジネス会議を開催したり、結婚式を挙げることもできる。

また、尾翼の上部には360度見渡せる円盤型の展望ホールが備えられ、上空からの景色を楽しめる仕掛けだ。緊急時に備えて、医療施設も設置されている。

「物理学や空気力学が存在しなければ......」

「スカイクルーズ」は現時点で大きさや重さ、翼幅など、基本的な数値すら示されておらず、まだ空想の域を脱していない。ユーチューブ上では「物理学や空気力学が存在しなければ、実際に飛び立つことができるだろう」とか「離着陸にどれだけ長い滑走路が必要だろうか」といった皮肉めいたコメントも投稿されている。

【動画】>>■■【動画】数年にわたって空に浮かび続ける「空飛ぶホテル」の構想■■

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ワールド

メキシコ政府、今年の成長率見通しを1.5-2.3%

ワールド

米民主上院議員が25時間以上演説、過去最長 トラン

ビジネス

マネタリーベース3月は前年比3.1%減、緩やかな減

ワールド

メキシコ政府、今年の成長率見通しを1.5-2.3%
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:引きこもるアメリカ
特集:引きこもるアメリカ
2025年4月 8日号(4/ 1発売)

トランプ外交で見捨てられ、ロシアの攻撃リスクにさらされるヨーロッパは日本にとって他人事なのか?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大はしゃぎ」する人に共通する点とは?
  • 2
    8日の予定が286日間に...「長すぎた宇宙旅行」から2人無事帰還
  • 3
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 4
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 5
    磯遊びでは「注意が必要」...6歳の少年が「思わぬ生…
  • 6
    ロシア空軍基地へのドローン攻撃で、ウクライナが「…
  • 7
    イラン領空近くで飛行を繰り返す米爆撃機...迫り来る…
  • 8
    「隠れたブラックホール」を見つける新手法、天文学…
  • 9
    【クイズ】アメリカの若者が「人生に求めるもの」ラ…
  • 10
    あまりにも似てる...『インディ・ジョーンズ』の舞台…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?
  • 2
    ロシア空軍基地へのドローン攻撃で、ウクライナが「最大の戦果」...巡航ミサイル96発を破壊
  • 3
    800年前のペルーのミイラに刻まれた精緻すぎるタトゥーが解明される...「現代技術では不可能」
  • 4
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる…
  • 5
    ガムから有害物質が体内に取り込まれている...研究者…
  • 6
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大…
  • 7
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
  • 8
    一体なぜ、子供の遺骨に「肉を削がれた痕」が?...中…
  • 9
    「この巨大な線は何の影?」飛行機の窓から撮影され…
  • 10
    現地人は下層労働者、給料も7分の1以下...友好国ニジ…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアでも販売不振の納得理由
  • 3
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛ばす」理由とは?
  • 4
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山…
  • 5
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやス…
  • 6
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 7
    市販薬が一部の「がんの転移」を防ぐ可能性【最新研…
  • 8
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦してい…
  • 9
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
  • 10
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中