【映像】兵士や戦車に扮して行進するロシアの幼い子供たち
赤軍(旧ソ連陸軍)の制服を着てパレードを眺める少年(5月9日) Tatiana Meel-REUTERS
<対独戦勝記念日に先立って行われた子供たちのパレード動画に非難殺到。段ボール製戦車に「Z」の文字も>
9日にモスクワで行われた戦勝記念日のパレードに先立ち、軍服に身を包んだ子供たちが戦車や戦闘機を模した格好で行進する動画がネット上で拡散されている。
ロシアは月曜、ナチス・ドイツに対する第二次世界大戦の勝利から77年目を迎えた。ウラジーミル・プーチン大統領がこの日の演説で宣戦布告することはなかったが、隣国侵略をヨーロッパのナチズムとの戦いの延長として正当化し、この戦争をウクライナを「非ナチ化」する「特別軍事作戦」と呼び続けた。
@RedLinkedInというツイッターアカウントによって土曜に公開された動画は、ロシアの子供たちがパレードする様子を映したものだった。この映像は(11日の時点で)約180万回再生されている。
Ну как и ожидалось. Зачем нам день памяти ? Ужас. У меня нет подходящих слов для этого мракобесия. pic.twitter.com/wzHs64zaQE
— RED (@RedLinkedIn) May 8, 2022
幼い子供たちはソ連時代の軍の制服を着ている。先頭の男の子の段ボール製戦車には、ウクライナ侵攻でロシアの軍用車両のシンボルとなっている白い「Z」の文字が。「車両」にはロシアの国旗もはためいている。他にも戦闘機のコスプレをした女の子や、衛生兵に扮した子供たちも。教師と見られる数人の引率の女性も制服姿で子供たちとともに行進している。
映像を再投稿した英ガーディアン紙の記者ショーン・ウォーカーは、この光景を「児童虐待」と述べた。コメント欄には、ロシアによる子供たちの「教化」とウクライナ戦争の正当化を非難するユーザーの声が溢れている。一方、一部のユーザーからは、戦勝記念日のパレードは毎年ロシアで行われている重要な行事の一つであり、それに参加することを「児童虐待」と呼ぶのは極端だという反論もあった。