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怒りと液状化の時代を生き抜くために必要な「人と人をつなぐ物語の力」

THE ALCHEMY OF ANGST

2021年12月31日(金)09時35分
エリフ・シャファク(作家)

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自由民主主義が後退して、ポピュリズムと権威主義が台頭しつつある。2021年1月6日にワシントンの米連邦議会議事堂前に詰め掛けたトランプ支持者 SPENCER PLATT/GETTY IMAGES

いま必要なのは、世界規模のシスターフッド(女性同士の連帯)とグローバルな団結だ。地球上のあらゆる場所にフェミニズムを広げ、人権と言論の自由とマイノリティーの権利を大切にしなくてはならない。歯科医も学生もエンジニアも詩人も、世界のどこで生きる人も、他者への無関心を決め込む余裕はない。

新たなパンデミック、地球環境の破壊、サイバーテロ、難民危機......私たちの前には数々の手ごわい世界的試練がある。そうした問題は、ナショナリズムや孤立主義、身内意識、集団的自己愛の論理を振りかざしても解決できない。

私たちは自然環境とつながり、地球の未来に対する責任をよく理解すべきだ。そして、ほかの人たちとつながり、賢明な市民として知識を身に付け、世界の問題を解決するために主体的に関わるよう努めなくてはならない。つながることが、前に進むための唯一の方法なのだ。

物語には、人々を結束させる力がある。しかし、物語が語られず、沈黙が深く根を張れば、人と人とが切り離されてしまう。

私たちの声は、権力者には届いていないかもしれない。けれども、私たちは無力ではないし、声を持っていないわけでもない。私たちには、世界を変える力がある。

(筆者はトルコのベストセラー作家。現在はロンドン在住。著書に『レイラの最後の10分38秒』〔邦訳・早川書房〕などがある)

©Project Syndicate

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