最新記事

動物

茂みから出てきた野生ゾウがサファリカーを襲う瞬間

2021年12月1日(水)17時30分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部
ゾウ

「マスト期」には、テストステロンの値が通常の約60倍に(写真はイメージです) Aberson-iStock

<サファリカーは激しく破損。一刻を争う車両内で撮影された映像が話題に>

南アフリカの国立公園で、サファリカーがゾウに襲われる事件が発生した。至近距離で撮影されたゾウの狂気が、ネットユーザーを震撼させている。

映像のはじめ、前方にはゾウの群れが確認できる。すると、左手の茂みから1頭のゾウが姿を現す。次の瞬間、車両に向かって突進してきた。ゾウは一度止まったように見えたが、足を踏ん張り、車両を押し始めた。

離れたところから撮影された2つ目の映像を見ると、現場の様子がさらによく分かる。ゾウの襲撃を受けた車両に乗っていた数人が、撮影者の方へと必死に走って逃げてくる。ツアーガイドも「車から出ろ!」と叫ぶ。

クルーガー国立公園内にある保護区で行われたこのサファリは、ガイドを養成する「エコ・トレーニング」によって実施された。そのなかで、インストラクターと研修生らは繁殖中のゾウの群れに遭遇。彼らは動物を観察し、刺激しないために停車したという。

攻撃的な「マスト期」のオス

ゾウのオスには、テストステロン(男性ホルモン)の値が通常の約60倍にもなる「マスト期」と呼ばれる時期があり、この間は非常に攻撃的になる。サイを襲ったり、村に入り込んで農作物を荒らすこともある。

団体の声明によると、遭遇したゾウはマスト期にあった可能性が高いという。ゾウの突進によってサファリカーは破損したが、幸いにも怪我人は発生しなかった。事件後、関係者は全員、専門家によるカウンセリングを受けたとエコ・トレーニングは述べている。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

アングル:失言や違法捜査、米司法省でミス連鎖 トラ

ワールド

アングル:反攻強めるミャンマー国軍、徴兵制やドロー

ビジネス

NY外為市場=円急落、日銀が追加利上げ明確に示さず

ビジネス

米国株式市場=続伸、ハイテク株高が消費関連の下落を
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:教養としてのBL入門
特集:教養としてのBL入門
2025年12月23日号(12/16発売)

実写ドラマのヒットで高まるBL(ボーイズラブ)人気。長きにわたるその歴史と深い背景をひもとく

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「最低だ」「ひど過ぎる」...マクドナルドが公開したAI生成のクリスマス広告に批判殺到
  • 2
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入ともに拡大する「持続可能な」貿易促進へ
  • 3
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 4
    中国最強空母「福建」の台湾海峡通過は、第一列島線…
  • 5
    おこめ券、なぜここまで評判悪い? 「利益誘導」「ム…
  • 6
    ゆっくりと傾いて、崩壊は一瞬...高さ35mの「自由の…
  • 7
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 8
    懲役10年も覚悟?「中国BL」の裏にある「検閲との戦…
  • 9
    待望の『アバター』3作目は良作?駄作?...人気シリ…
  • 10
    【独占画像】撃墜リスクを引き受ける次世代ドローン…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入ともに拡大する「持続可能な」貿易促進へ
  • 4
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を…
  • 5
    「最低だ」「ひど過ぎる」...マクドナルドが公開した…
  • 6
    ミトコンドリア刷新で細胞が若返る可能性...老化関連…
  • 7
    自国で好き勝手していた「元独裁者」の哀れすぎる末…
  • 8
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の…
  • 9
    香港大火災の本当の原因と、世界が目撃した「アジア…
  • 10
    身に覚えのない妊娠? 10代の少女、みるみる膨らむお…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 4
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 5
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 6
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 7
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 8
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 9
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 10
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中