最新記事

事件

「手袋をはめ、何度もドアノブを回し...」防犯カメラが捉えた見知らぬ男の不気味な執念

2021年11月10日(水)18時50分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

防犯カメラに映る男 FOX 5 Washington DC-YouTube

<隣人に怪しまれないために、芝生へ水をまくふりも>

見知らぬ男が自宅のドアノブを何度も回し、侵入しようとしている──。

10月28日、米メリーランド州の起業家で「The Black upStart」のCEOであるケジア・ウィリアムズは、自宅の防犯カメラが捉えた映像をインスタグラムに公開。この動画は瞬く間に拡散された。

投稿によると、彼女が愛犬を抱き上げて家に入れようとしたとき、庭にいた男に向かって吠えていたという。パーカー姿の男が寄ってくる前にかろうじて家の中に駆け込み、ドアをロックすることができた。それから男は手袋をはめ、何度もドアノブを回し、ドアを開けようと試みる。

投稿の中でウィリアムズは「本当に怖かった」と振り返っている。

「彼は物を盗むためのバッグを持っていませんでした。2台の車が駐車されていることも気にしておらず、私が一人だということをなぜか知っていたんです」

男は家のまわりを3周ほどし、隣人に怪しまれないようホースを手に取り、芝生に水をまくふりもしていたという。

家の中で監視カメラの映像を見ていたウィリアムズは911に通報。通話記録によれば、彼女は28分の間、警察の到着を待っていたことになる。嫌がらせは20分ほど続いたが、男は警察が到着する少し前に逃げてしまった。

数時間で身元を特定

閲覧したユーザーからは、「無事で良かった」など心配する多くのコメントが寄せられた。

ウィリアムズは投稿のなかでセキュリティの重要性を訴えている。

「私はテーザー銃を持っています。ペッパースプレーを持っています。ドアストッパーも買うつもりです」

また、家庭用防犯カメラは犯罪を減らし、容疑者を正確に特定するのに役立つと多くの研究で明らかになっている。

実際にウィリアムズの投稿を見たユーザーが「この男を知っている」と声を上げたことにより、わずか数時間で男の身元は特定された。男の母親も本人であることを認めている。

なお被害届が提出されたものの、「家に入っていないため犯罪は成立していない」として男の逮捕には至っていない。

(※裁判官は男に対する接近禁止命令の発令を承認)

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ウクライナ、GDPワラント債再編手続き完了 デフォ

ワールド

プーチン大統領、北朝鮮の金総書記に新年のメッセージ

ワールド

焦点:ロシア防衛企業の苦悩、経営者が赤の広場で焼身

ワールド

北朝鮮の金総書記、24日に長距離ミサイルの試射を監
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ISSUES 2026
特集:ISSUES 2026
2025年12月30日/2026年1月 6日号(12/23発売)

トランプの黄昏/中国AI/米なきアジア安全保障/核使用の現実味......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 2
    批評家たちが選ぶ「2025年最高の映画」TOP10...満足度100%の作品も、アジア作品が大躍進
  • 3
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...どこでも魚を養殖できる岡山理科大学の好適環境水
  • 4
    素粒子では「宇宙の根源」に迫れない...理論物理学者…
  • 5
    ジョンベネ・ラムジー殺害事件に新展開 父「これま…
  • 6
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツ…
  • 7
    ノルウェーの海岸で金属探知機が掘り当てた、1200年…
  • 8
    ゴキブリが大量発生、カニやロブスターが減少...観測…
  • 9
    「時代劇を頼む」と言われた...岡田准一が語る、侍た…
  • 10
    「個人的な欲望」から誕生した大人気店の秘密...平野…
  • 1
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツよりコンビニで買えるコレ
  • 2
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低く、健康不安もあるのに働く高齢者たち
  • 3
    「最低だ」「ひど過ぎる」...マクドナルドが公開したAI生成のクリスマス広告に批判殺到
  • 4
    自国で好き勝手していた「元独裁者」の哀れすぎる末…
  • 5
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 6
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦…
  • 7
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 8
    批評家たちが選ぶ「2025年最高の映画」TOP10...満足…
  • 9
    待望の『アバター』3作目は良作?駄作?...人気シリ…
  • 10
    懲役10年も覚悟?「中国BL」の裏にある「検閲との戦…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 4
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 5
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 6
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 7
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
  • 8
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 9
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 10
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中