最新記事

台湾

メダルラッシュの台湾、五輪の参加名義めぐり議論再燃

2021年8月4日(水)19時56分
東京五輪バドミントン男子ダブルスで金メダルに輝いた台湾選手

台湾が東京五輪での前例のないメダルラッシュに沸く中、現在の「中華台北(チャイニーズ・タイペイ)」の名義ではなく「台湾」名義でのオリンピック参加を目指すべきとの議論が再燃している。写真はバドミントン男子ダブルスの表彰式。武蔵野の森総合スポーツプラザで7月撮影(2021年 ロイター/LEONHARD FOEGER)

台湾が東京五輪での前例のないメダルラッシュに沸く中、現在の「中華台北(チャイニーズ・タイペイ)」の名義ではなく「台湾」名義でのオリンピック参加を目指すべきとの議論が再燃している。

バドミントン男子ダブルスの決勝で中国を破り、同競技で台湾に史上初の金メダルをもたらした王斉麟選手は勝利後、フェイスブックに「私は台湾代表だ」と投稿した。

「一つの中国」原則を掲げる中国に配慮し、国際組織は台湾を「チャイニーズ・タイペイ」などの名称で呼んできた。一方、台湾では五輪での台湾選手の大活躍に政治家や著名人から歓喜の声が上がり、ソーシャルメディアで「チーム台湾」や「台湾は台湾」といったハッシュタグが使われている。

ある投稿者は王選手の投稿に「チャイニーズ・タイペイはもういらない」と反応し、「台湾の名での五輪参加を支持しよう!世界に台湾の名前を見てもらおう」と訴えた。王選手の投稿には100万人以上が「いいね!」ボタンを押した。

7月に五輪開会式がNHKで放送された際、「台湾」の代表選手と紹介されたことも台湾で大きな反響があり、参加名義を巡る議論が再燃するきっかけとなった。

ただ、台湾は2018年に五輪への「台湾」名義での参加を問う住民投票を実施し、否決された。名義変更が成立すれば中国を刺激し、台湾の参加阻止に動くとの懸念があった。

報道によると、活動家などは、2024年のパリ五輪を前に、住民投票の再実施を呼び掛ける構えを見せている。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2021トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


【話題の記事】
・東京五輪、中国人バド選手が韓国ペアとの試合中に「罵倒」連発で騒動に
・「競技用ショーツが短すぎて不適切」英パラ代表選手、審判の指摘に絶句



今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ビジネス

中国1月自動車販売19.5%減、約2年ぶり減少幅 

ワールド

米下院、トランプ関税への異議申し立て禁止規定を否決

ビジネス

深セン市政府、中国万科向けに116億ドルの救済策策

ビジネス

円続伸し152円台後半、ドルは弱い指標が重し
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:習近平独裁の未来
特集:習近平独裁の未来
2026年2月17日号(2/10発売)

軍ナンバー2の粛清は強権体制の揺らぎか、「スマート独裁」の強化の始まりか

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 2
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 3
    ビジネスクラスの乗客が「あり得ないマナー違反」...周囲を気にしない「迷惑行為」が撮影される
  • 4
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 5
    崖が住居の目の前まで迫り、住宅が傾く...シチリア島…
  • 6
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 7
    変わる「JBIC」...2つの「欧州ファンド」で、日本の…
  • 8
    衆院選で吹き荒れた「サナエ旋風」を海外有識者たち…
  • 9
    【銘柄】「ソニーグループ」の株価が上がらない...業…
  • 10
    一体なぜ? 中国でハリー・ポッターの「あの悪役」が…
  • 1
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた実験室」に...抗生物質の「不都合」な真実とは
  • 2
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 3
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 4
    がんの約4割は、日々の取り組みで「予防可能」...予…
  • 5
    ビジネスクラスの乗客が「あり得ないマナー違反」...…
  • 6
    米戦闘機、空母エイブラハム・リンカーンに接近した…
  • 7
    致死率は最大75%のニパウイルスが、世界規模で感染…
  • 8
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を…
  • 9
    グラフが示す「米国人のトランプ離れ」の実態...最新…
  • 10
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 3
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」と「フリース」に移った日
  • 4
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 5
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 6
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 7
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
  • 8
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界…
  • 9
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率…
  • 10
    180万トンの「リチウムごみ」を資源に...EV電池の「…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中