最新記事

感染爆発

NY州、新型コロナウイルスの1日死者が最多に 全米感染者は24万人

2020年4月4日(土)08時34分

米ニューヨーク州のクオモ知事は3日、新型コロナウイルス感染症による死者が24時間で562人増え、計2935人に達したと発表した。1日の死者数としては最多となる。NYタイムズスクエアのようす。先月末撮影(2020年 ロイター/Brendan Mcdermid)

米ニューヨーク州のクオモ知事は3日、新型コロナウイルス感染症による死者が24時間で562人増え、計2935人に達したと発表した。1日の死者数としては最多となる。

クオモ知事は、病床や新型コロナ治療に必要な人工呼吸器の不足によって「短期的に死者が出る」と警告し、米国内で使われていないリソースをニューヨーク州に差し向けるよう呼び掛けた。

さらに、州内の施設で使われない人工呼吸器や医療従事者向け防護具を収用し、新型コロナ治療に必要な病院などに移転させる行政命令に署名する方針を示したほか、防護具の原材料調達を巡り中国電子商取引大手アリババ・グループ・ホールディング共同創業者の馬雲氏と連絡を取ったことを明らかにした。

デブラジオ・ニューヨーク市長も、新型コロナ感染者が来週急増する可能性に備え、連邦政府に一段の支援を訴えた。

デブラジオ市長はMSNBCに対し「連邦政府は準備のために数週間の時間があると見込んでいるようだ」とし、「残されている時間は数日で、もはや数週間の時間はない」と強調した。

市長によると、ニューヨーク市では来週末までに新たに2500─3000台の人工呼吸器が必要になる見通し。

米疾病対策センター(CDC)によると、2日夕時点で米国内で確認された新型コロナ感染者は計23万9279人と、前日から2万6135人増加した。死者は930人増え、5443人に達した。

ジョンズ・ホプキンズ大学の集計では、3日時点でニューヨーク市での死者が米国内の4分の1超を占めている。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2020トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

【関連記事】
・「アビガン」は世界を救う新型コロナウイルス治療薬となれるか
・新型コロナに「脳が壊死」する合併症の可能性
・米大、新型コロナウイルス用「貼るワクチン」動物実験で効果確認


cover200407-02.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2020年4月7日号(3月31日発売)は「コロナ危機後の世界経済」特集。パンデミックで激変する世界経済/識者7人が予想するパンデミック後の世界/「医療崩壊」欧州の教訓など。新型コロナウイルス関連記事を多数掲載。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

メタ、AI部門で約600人削減を計画=報道

ワールド

イスラエル議会、ヨルダン川西岸併合に向けた法案を承

ワールド

メルツ独首相の単一欧州証取構想、ラガルドECB総裁

ワールド

プーチン氏、ロシア核戦力の試験を視察 即応態勢を確
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:脳寿命を延ばす20の習慣
特集:脳寿命を延ばす20の習慣
2025年10月28日号(10/21発売)

高齢者医療専門家の和田秀樹医師が説く――脳の健康を保ち、認知症を予防する日々の行動と心がけ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 2
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
  • 3
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多い県」はどこ?
  • 4
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 5
    TWICEがデビュー10周年 新作で再認識する揺るぎない…
  • 6
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 7
    米軍、B-1B爆撃機4機を日本に展開──中国・ロシア・北…
  • 8
    【2025年最新版】世界航空戦力TOP3...アメリカ・ロシ…
  • 9
    【クイズ】12名が死亡...世界で「最も死者数が多い」…
  • 10
    汚物をまき散らすトランプに『トップガン』のミュー…
  • 1
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 2
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号返上を表明」も消えない生々しすぎる「罪状」
  • 3
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多い県」はどこ?
  • 4
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
  • 5
    まるで『トップガン』...わずか10mの至近戦、東シナ…
  • 6
    フィリピンで相次ぐ大地震...日本ではあまり報道され…
  • 7
    本当は「不健康な朝食」だった...専門家が警告する「…
  • 8
    日本で外国人から生まれた子どもが過去最多に──人口…
  • 9
    「心の知能指数(EQ)」とは何か...「EQが高い人」に…
  • 10
    TWICEがデビュー10周年 新作で再認識する揺るぎない…
  • 1
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 2
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ監督が明かすプレーオフ戦略、監督の意外な「日本的な一面」とは?
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 5
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 6
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 7
    バフェット指数が異常値──アメリカ株に「数世代で最…
  • 8
    「日本の高齢化率は世界2位」→ダントツの1位は超意外…
  • 9
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
  • 10
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中