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新型コロナウイルス米ファウチ所長「全米のコロナ死者は最大20万人にのぼる可能性」
Dr. Fauci Warns 200,000 Americans Could Die
3月29日、ホワイトハウスでスピーチをするファウチ Al Drago-REUTERS
<感染者数世界一になったアメリカで、専門家の不気味な予言>
アメリカの新型コロナウイルスの感染拡大は止まらず、感染者数は14万人を超えて世界一、死者も2400人に達した。
そんな中、トランプ政権のコロナ対策を率いる米国立アレルギー・感染症研究所(NIAID)のアンソニー・ファウチ所長は3月29日、CNNに対し、アメリカにおけるコロナウイルスによる死者は10万~20万人になる可能性があると述べた。感染者数については100万~200万人に達する恐れがあるという。
最も感染者数が多いのはニューヨーク州だが、アメリカにおける新たな感染例の約56%はニューヨーク市で発生しているとファウチは述べた。
ニューヨーク州のアンドルー・クオモ知事は連邦政府に対し、少なくとも3万台の人工呼吸器を放出するよう求めた。これは今後約3週間のうちに感染拡大がピークに達した際に必要となる数だ。ニューヨーク市のビル・デブラシオ市長も、4月5日までにさらに数百台の人工呼吸器や医療物資が必要になると訴えた。
全ての州でニューヨーク並みの感染拡大の恐れ
感染拡大が深刻なルイジアナ州ニューオーリンズでも、4月4日までに人工呼吸器が足りなくなると見られている。同州のジョン・ベル・エドワーズ知事は危機に対応するため、国が備蓄している人工呼吸器を放出するよう強く求めている。
「国から人工呼吸器の供給が受けられるかどうかはまだ決まっていない。私は今後も要求を続けるし、少しでも手にできることを願っている」と29日、エドワーズはCBSニュースに述べた。「このせいで本当に夜も眠れない」
ニューヨークとニュージャージー、オハイオ、イリノイ、カリフォルニアなどの州では、感染拡大を防ぐために生活に必要不可欠なものを除くすべての事業者が営業を禁じられている。
ホワイトハウスのコロナウイルス対策調整官を務めるデボラ・バークスは、全ての州と大都市圏で「ニューヨーク並みの流行が起こりかねない」という前提で「防止のためにやるべきあらゆる手を打つべきだ」と述べている。
ドナルド・トランプ大統領は27日、2兆ドル規模の経済対策法案に署名した。これはコロナ問題で打撃を受けた労働者や業界を支援するためのものだ。
(翻訳:村井裕美)
<参考記事>日本で新型コロナの死亡率が低いのは、なぜなのか?
<参考記事>新型コロナ:「医療崩壊」ヨーロッパの教訓からいま日本が学ぶべきこと
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