ひとまず離脱延期?ジョンソンの政治的皮算用
2019年10月8日(火)13時26分
支持率で10%以上の差をつける現状で、先の党大会でも保守党員の間には「楽観的な雰囲気が広がっていた......いま選挙区に戻れば必ず勝てると思っている」と前出の元閣僚は言う。
ただし「延期」後の総選挙となった場合、ひたすらEU離脱の実現だけを訴えるブレグジット党が勢いを増し、保守党の票を奪う可能性もある。10月17日のEU首脳会議でEU側がジョンソン版の合意案を受け入れる可能性は低い。
そうであれば、ジョンソンを利するだけの延期申請にEUが応じる可能性も低いのではないか。その場合、ジョンソンは面目も議会の信任も失うことになる。
それでも彼には来るべき総選挙に向けて「ブレグジットの実現」というシンプルかつ強力な主張がある。そして反対勢力に有効な対抗軸はない。
<本誌2019年10月15日号掲載>
※10月15日号(10月8日発売)は、「嫌韓の心理学」特集。日本で「嫌韓(けんかん)」がよりありふれた光景になりつつあるが、なぜ、いつから、どんな人が韓国を嫌いになったのか? 「韓国ヘイト」を叫ぶ人たちの心の中を、社会心理学とメディア空間の両面から解き明かそうと試みました。執筆:荻上チキ・高 史明/石戸 諭/古谷経衡
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