アイルランドが国民投票で中絶合法化、同性婚に続く「静かな革命」が進行中
憲法修正第8条は、1983年の国民投票で成立した。「胎児の生きる権利」を保護するために母親の権利と同等の地位を与え、あらゆる状況において実際上は中絶を禁じるものだ。
当時のピーター・サザーランド法務長官は、この修正条項は「あいまいで不明確」であり、法的混乱につながると警告した。
事実、過去35年間で、この修正条項は最高裁判所における数々の法廷闘争の対象となり、1992年の国民投票でも問われた。このときは女性に国外で妊娠中絶の手術を受ける権利や、海外の中絶サービスに関する情報を受け取る権利があることが認められた。
アイルランド政府は次に、妊娠12週間までの中絶を可能にする法律を制定する予定だ。12〜24週は、胎児に生きる望みがない場合、また母体が重大な危険にさらされている場合にのみ、中絶が認められる。
重要な医療サービスを否定された女性たち
妊娠24週以降は、胎児が致死的な異常を発症した場合にのみ中絶が許可される。
反中絶団体は26日の朝、中絶を認める法案の成立と徹底的に戦うことを誓った。
アイルランドの「革命」により取り残された形になったのが、中絶を厳しく禁じる法律が現在も残るイギリスの北アイルランド。中絶支持派の次の標的だ。
「北アイルランドの女性たちは、いまだに古めかしい堕胎禁止令によって迫害されている」と、アムネスティ・インターナショナルのグレイン・テガートはプレスリリースで述べた。「北アイルランドの女性は、中絶という重要な医療サービスを自国で受けることができず、海外に出ざるをえない。これは偽善的であり、女性を貶め、侮辱している」
「イギリス政府はもはや見て見ぬふりをすることはできない。私たちはイギリスの片隅に取り残され、アイルランドでは二級市民扱いされたままではいられない」
(翻訳:栗原紀子)
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