米国がまさかのデフォルト・リスク トランプ政権の混乱で「正夢」も
2017年8月18日(金)16時39分
オバマ政権下の2013年10月には、債務上限に対する暫定予算案が期限の9月末まで成立せず、約18年ぶりに米国の連邦政府機関が一部閉鎖され、80万人以上の政府職員が自宅待機となった。
米議会では上下両院とも共和党が過半数議席を占めるが、簡単にはいかない構造問題がある。自由議員連盟(フリーダム・コーカス)の30─40人の共和党議員は、オバマ政権時代にも、債務上限引き上げに反対。彼らが今回も反対すれば、民主党議員の支持が必要になる。
ムニューシン長官は「米国の信用を維持することが最も重要」とし、米国は期限までに債務返済を行う必要があると再三、議会で訴えているが、民主党は歳出削減との抱き合わせという条件を出し、長官が望む条件無しの「クリーン」な引き上げのメドは立っていない。
9月上旬に予定される4週間物TBの入札に向け、市場がデフォルト・リスクに一段と神経質になれば、再び短期金利が急上昇するリスクも否めない。
(森佳子 編集:田巻一彦)
[東京 18日 ロイター]
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