最新記事

中国社会

中国の公立病院で患者5人がHIV感染、医療器具の使い回しで

2017年2月10日(金)12時10分
エレノア・ロス

中国の病院の杜撰な実態が明らかに(写真はイメージで記事の内容とは関係ありません) David Gray-REUTERS

<中国・杭州市の公立病院で、医療スタッフが手術に使用したチューブを使い回し、患者5人がHIV感染。あまりに杜撰な医療ミスに、ネット上には不安の声が>

今週、中国・杭州市の公立病院で、患者5人がHIV(エイズウイルス)に感染していたことがわかった。病院の職員が、本来なら廃棄するべき医療器具を使い回していたために感染が広がった。

英BBCの報道などによると、浙江省の省都・杭州市にある省管理の公立病院で、HIV陽性の患者に使用された医療用チューブを使い回していた。病院側は声明で、感染に関係した職員5人を懲戒免職などの処分にしたことを明らかにした。

「手術の際に使用されたチューブがそのまま放置され、他の手術に使われて感染が起こった。これまでに患者5人のHIV感染が確認されている」と病院側の声明で説明され、「重大な医療ミス」だったことを認めている。

【参考記事】PM2・5襲来に習近平がクールでいられるのは

声明では、これ以上に感染が広がっているかどうかはわかっておらず、どの患者が治療を受けているかも明らかにされていない。しかし感染した患者には賠償金が支払われるという。

中国では2001年に、河南省で輸血用血液の杜撰な取り扱いによって、3~4万人の人たちがエイズウイルスに感染している。感染者からの献血が混入した血液が、多数の人に輸血されたことで感染が拡大していた。

「省が運営するレベルの病院でさえ基本的なルールが守られていない。一般市民は誰を信用すれば良いのか?」。中国のSNS「微博(ウェイボ)」では、不安を訴えるユーザーの声が投稿されている。

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ワールド

イスラエル首相、イランで死亡説拡散 動画公開し否定

ワールド

IEA、石油備蓄4億バレル超放出 アジアは間もなく

ワールド

対ロシア圧力、制裁通じて維持を 英が米による緩和批

ワールド

オランダのユダヤ系学校で爆発、「意図的な攻撃」と市
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:教養としてのミュージカル入門
特集:教養としてのミュージカル入門
2026年3月17日号(3/10発売)

社会と時代を鮮烈に描き出すミュージカル。意外にポリティカルなエンタメの「魔力」を学ぶ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    ズボンを穿き忘れてる! 米セレブ、下を穿かず「目のやり場に困る」衣装...「これはオシャレなの?」
  • 3
    「筋肉はモッツァレラと同じ」...なぜウォーミングアップは「2セット」でいいのか?
  • 4
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
  • 5
    機内で「人生最悪」の経験をした女性客...後ろの客の…
  • 6
    幼い子供たちの「おぞましい変化」を克明に記録...「…
  • 7
    ぜんぜん身体を隠せてない! 米セレブ、「細いロープ…
  • 8
    世界の視線は中東から日本へ...企業主導で築くインド…
  • 9
    有人機の「盾」となる使い捨て無人機...空の戦いに革…
  • 10
    50代から急増!? 「老け込む人」に共通する体の異変【…
  • 1
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 2
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 3
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 4
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 5
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
  • 6
    「このままよりはマシだ」――なぜイランで米軍の攻撃…
  • 7
    職業別の収入に大変動......タクシー運転手・自動車…
  • 8
    キャサリン皇太子妃、英連邦デー式典に出席...公開さ…
  • 9
    ズボンを穿き忘れてる! 米セレブ、下を穿かず「目の…
  • 10
    世界の視線は中東から日本へ...企業主導で築くインド…
  • 1
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 2
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 3
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 4
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 5
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 6
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 7
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 8
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
  • 9
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く…
  • 10
    「水道水」が筋トレの成果を左右する...私たちの体に…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中