コロナ禍でがん検診受診率が半減！──自宅にいながら、がんの検査ができる「サリバチェッカー」

砂村氏はサリバチェッカーの仕組みを次のように語る。
「人間の体で生じた代謝物質は血液からだ液腺を通ってだ液中に排出される。健常者とがん患者のだ液中物質を比べることで、がん組織がDNAの複製を活発に行う際に増加する代謝物資ががん患者で増加していることを見出す。だ液中のがん特有な複数物質を測定し、さらにAI（人工知能）で代謝物質パターンを解析する。パターンの違いによってどのような臓器のがんリスクが高いかを推測している。」

砂村眞琴(すなむら・まこと)/サリバテック代表取締役、医師

腫瘍マーカーを分析する方法のように一つの物質を調べるのではなく、複数の物質をトータルで解析しAIでスクリーニングするという点において、サリバチェッカーはこれまでになかった新しい検査といえる。「AIを活用しているので、精度はさらに向上することが期待でき、ある意味"がん探知ロボット"のようなもの。今後は胃がん、前立腺がん、卵巣がんのリスク検査もできるようにサンプリングを始めている。」

当初は代謝物資が含まれる血液や尿でも解析をしていたが、最もわかりやすく体内の成分情報が得られたのがだ液だったという。そして、がん用だ液バイオマーカーの開発、およびこのバイオマーカーを利用しての健常者とがん患者を識別する方法に、サリバテックが開発した複数の特許技術が使われている。

"偶然の早期発見"ではなく"意図した早期発見"を目指す

「サリバチェッカーの強みは、"意図した早期発見"ができること。これまでは、違和感があって病院で検査を受けたら、"偶然の早期発見"が得られたというパターンが多かった。これからはサリバチェッカーでスクリーニング検査をして、異常があればしかるべき医療を施すという時代にしたい」と、将来への思いを語る砂村氏。

実際に60代のある女性はサリバチェッカーによって、大腸がんのリスクが高いと評価された。精密検査の大腸内視鏡で大腸がんがステージ0で発見され、そのまま内視鏡で腫瘍を切除し日帰りで帰宅。その後、抗がん剤が投与されることもなく健康に暮らしているという事例があった。

サリバチェッカーは全国の提携医療機関・歯科で受診できるが、前述の通り現在は自宅でも検査できる。とくにコロナ禍で病院へ行くことを避けたいという要望に応えられることが功を奏し、今年4月から12月16日までの8.5カ月で、昨年度1年間の1.8倍もの人が"サリバチェッカー"を受けている。

自宅での手順はとても簡単で、送られてきた容器にストローでだ液を採取。だ液を冷凍し、冷凍したまま送付する。検査結果は、予め申し込んだ医療機関で聞くほかに、医療機関によっては郵便やメール、オンラインで説明を受けるパターンもある。砂村氏が院長を務める大泉中央クリニック（東京都練馬区）では、自宅で唾液を採取し、自宅でZoomで結果説明が行われた事例もあった。

"サリバチェッカー@HOMEサービス"は遠方に住む家族に受けてもらうこともできるので、今年は帰省できない代わりに、子供から両親へのプレゼントとして贈るのもいいだろう。また、郵送での検査結果レポート返却（もしハイリスクと評価された場合は、同社HP掲載の医療機関に相談できる）という形でよければ、山形県鶴岡市のふるさと納税の返礼品としても用意されている。こちらもだ液の採取から検査結果の受け取りまで、すべての工程が自宅でできる。

現在も続いているコロナ禍において、自宅にいながらにしてサリバチェッカーで"意図した早期発見"が得られるのは大きな安心となりえる。自宅で過ごす時間が多い今だからこそ、健康にじっくり向き合いたい。

◇　◇　◇

○サリバチェッカー@HOMEサービス
検査費用29,700円（税込）　送料などの諸経費が全て含まれています。
クレジットカード（Visa、Mastercard、AMEX）がご利用いただけます。
お申込みの際は、検査結果を受け取る病院を選択してお申込みください。