良質な眠りは「睡眠1分前の仕込み」で決まる
忙しい中でも良質な睡眠をとるために必要な「寝る前の仕込み」とは? Nattakorn Maneerat-iStock
睡眠は、忙しい現代人にとって最大の課題といえる。睡眠不足や質の悪い睡眠がもたらす悪影響は知っているものの、仕事に追われ、なかなか十分な睡眠がとれていない......という方も多いのではないだろうか。
忙しい中でも良質な睡眠をとるには、一体どうすればいいのか? 疲労回復専用ジム「ZERO GYM」のプログラムディレクター・松尾伊津香氏は、「睡眠のカギは『安心感』にある」と言う。松尾氏の監修書『エグゼクティブ・コンディショニング』の内容を一部抜粋し、再構成のうえお届けします。
眠りの質を高めるには「安心して眠る」
良質な睡眠をとる大前提として、十分な睡眠時間を確保できていることは重要です。ただし、必要な睡眠時間は人によって違います。睡眠にはサイクルがあり、1サイクルおよそ90分程度といわれていますが、これにも個人差があります。
「自分のサイクルがわからない」という方は、90分サイクルと仮定し、4サイクルまたは5サイクルでしばらく睡眠をとってみてください。それで合わない場合は、1サイクルを120分までの間で伸ばしてみましょう。
睡眠サイクルを知るために、最初の3日間、午前0時に就寝し午前6時に起きてみることをお勧めします。そこで「目覚めのとき」の感覚を記憶します。
目覚めた瞬間にあなたはだるかったのか、はたまた眠かったのか、眠りが足りない感じがあるか、寝過ぎた感じがあるか。それを基に睡眠時間の微調整を行ってみてください。
ここで問題となるのは、「十分な睡眠時間をとれない」ことではないでしょうか。もちろん、十分な睡眠時間をとることは大前提ですが、多忙でどうしても難しい時期には、1回の眠りの質をできるかぎり高めておくことが必要です。
また、「決めた時間に寝たくても寝つけない」ことにお悩みの方もいるかもしれません。決めた時間にスッと眠りに落ち、かつその眠りの質を高めるために必要なのはなんでしょうか。それは、「安心して眠る」ということです。