最新記事

私たちが日本の●●を好きな理由【韓国人編】

日本の鉄道を愛する韓国の鉄道マニア、きっかけは『銀河鉄道999』

2020年2月19日(水)11時15分
朴辰娥(パク・ジナ)

鉄道旅行の専門家として独立した徐(ソウル駅) JEAN CHUNG FOR NEWSWEEK JAPAN

<これまでに日本で走る列車の8割に乗ったという徐圭浩は、鉄道旅行のコンサルタント。日本の鉄道のどこに魅力を感じるのか。本誌「私たちが日本の●●を好きな理由【韓国人編】」より>

乗り鉄や撮り鉄などコアなファンが多くいる日本の鉄道だが、韓国にも日本の鉄道をこよなく愛する「鉄ちゃん」がいた。鉄道旅行のコンサルタント、徐圭浩(ソ・ギュホ、43歳)だ。
20200211issue_cover200.jpg
幼少の頃から鉄道好きで、大学で観光開発学を学ぶと卒業後は旅行代理店に就職した根っからの旅好き。特に日本の鉄道に魅せられ、これまでに日本で走る列車の8割に乗った。

韓国のネットメディア、オーマイニュースに日本での鉄道旅行について数多く寄稿してきた徐に、ジャーナリストの朴辰娥(パク・ジナ)が聞いた。

◇ ◇ ◇

――いつから鉄道に興味を持ち始めた?

子供の頃から好きで、10歳になると一人で地下鉄に乗るのを楽しんだり、駅の名前を全部覚えたりしていた。南北境界線の非武装地帯付近にある汶山(ムンサン)駅まで行ったこともある。

日本の鉄道に興味を持ったのは、漫画やアニメで有名な『銀河鉄道999』の影響が大きかったと思う。蒸気機関車が宇宙を飛んで走るなんて、驚きの発想だった。

magSR20200219korean-suhkyuho-3.jpg

今でも現役のSLに感動(大井川本線) COURTESY OF SUH KYU-HO

――これまで日本で多くの鉄道に乗ってきた。

日本を初めて訪れたのは大学生の時で、JRの乗り放題切符を使って友人らと10日間で日本を一周した。卒業してからは旅行代理店に勤務し、仕事でもよく日本に行った。就職してから3年後の2002年には日本の地方都市の担当主任になり、北海道、東北、四国や沖縄などへのツアーを企画した。

当時、これらの地方都市は韓国人にとってはまだマイナーな存在。札幌などへは大韓航空しか就航しておらず、航空券も4万~5万円と高かった。そこで、(当時は)札幌よりも安かった青森に飛び、そこから夜行列車を使って札幌へ行く旅を企画した。

これが好評で、実際にこのルートを旅した韓国のジャーナリストが記事にしてくれたこともある。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米国株式市場=ダウ436ドル安、CPIや銀行決算受

ビジネス

NY外為市場=ドル急伸し148円台後半、4月以来の

ビジネス

米金利変更急がず、関税の影響は限定的な可能性=ボス

ワールド

中印ブラジル「ロシアと取引継続なら大打撃」、NAT
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:AIの6原則
特集:AIの6原則
2025年7月22日号(7/15発売)

加速度的に普及する人工知能に見えた「限界」。仕事・学習で最適化する6つのルールとは?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「二度とやるな!」イタリア旅行中の米女性の「パスタの食べ方」に批判殺到、SNSで動画が大炎上
  • 2
    日本より危険な中国の不動産バブル崩壊...目先の成長だけ追い求め「失われた数百年」到来か?
  • 3
    「飛行機内が臭い...」 原因はまさかの「座席の下」だった...異臭の正体にネット衝撃
  • 4
    「このお菓子、子どもに本当に大丈夫?」──食品添加…
  • 5
    真っ赤に染まった夜空...ロシア軍の「ドローン700機…
  • 6
    「史上最も高価な昼寝」ウィンブルドン屈指の熱戦中…
  • 7
    約3万人のオーディションで抜擢...ドラマ版『ハリー…
  • 8
    「巨大なヘラジカ」が車と衝突し死亡、側溝に「遺さ…
  • 9
    「オーバーツーリズムは存在しない」──星野リゾート…
  • 10
    完璧な「節約ディズニーランド」...3歳の娘の夢を「…
  • 1
    「ベンチプレス信者は損している」...プッシュアップを極めれば、筋トレは「ほぼ完成」する
  • 2
    「弟ができた!」ゴールデンレトリバーの初対面に、ネットが感動の渦
  • 3
    「お腹が空いていたんだね...」 野良の子ネコの「首」に予想外のものが...救出劇が話題
  • 4
    千葉県の元市長、「年収3倍」等に惹かれ、国政に打っ…
  • 5
    日本企業の「夢の電池」技術を中国スパイが流出...AP…
  • 6
    どの学部の卒業生が「最も稼いでいる」のか? 学位別…
  • 7
    イギリスの鉄道、東京メトロが運営したらどうなる?
  • 8
    完璧な「節約ディズニーランド」...3歳の娘の夢を「…
  • 9
    エリザベス女王が「うまくいっていない」と心配して…
  • 10
    「二度とやるな!」イタリア旅行中の米女性の「パス…
  • 1
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 2
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測不能な大型動物」に近づく幼児連れ 「ショッキング」と映像が話題に
  • 3
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事故...「緊迫の救護シーン」を警官が記録
  • 4
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 5
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...…
  • 6
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロット…
  • 7
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で…
  • 8
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々…
  • 9
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門…
  • 10
    「うちの赤ちゃんは一人じゃない」母親がカメラ越し…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中