最新記事

株の基礎知識

「メタバース」株式市場で期待の理由、注目の関連11銘柄

2022年1月27日(木)11時35分
佐々木達也 ※かぶまどより転載
メタバース(イメージ)

wildpixel-iStock

<フェイスブックの社名変更で一躍注目を浴びた「メタバース」。株式市場でも投資テーマとして注目されており、関連銘柄が急騰している。断然注目は、あのソニーだ>

メタバースとは?

そもそもメタバース(Metaverse)とは、「〇〇を超える」を意味する「メタ(meta)」と宇宙の意味の「ユニバース(universe)」を組み合わせて作られた造語で、大規模な仮想空間を指します。

フェイスブック<FB>が2021年10月に社名を「メタ・プラットフォームズ」に変更し、マーク・ザッカーバーグCEOが今後はメタバースに注力すると宣言して話題となりました。また、米ウォルト・ディズニーのボブ・チャペックCEOもメタバースへの参入を準備していると述べています。

メタバースの空間上では、参加者はインターネットを介してショッピングやコミュニケーション、ライブコンサートへの参加、旅行といった様々な活動を、現実世界と同様の臨場感で体験することができます。参加者は「アバター」と呼ばれるキャラクターのような分身を自由に選んで、自由なファッションやメイクを身にまとい、参加者同士での交流も可能です。

■異業種からの参入も相次ぐ

メタバースには異業種からの参入も相次いでいます。

たとえば、ANAホールディングス<9202>はスマホやタブレットからアクセスできる仮想空間での旅行プラットフォーム「SKY WHALE」の開発や運営を手掛けるANA NEOを2021年5月に設立。「SKY WHALE」ではバーチャル旅行を楽しめるほか、空港を模した仮想空間のモールでショッピングなどのサービスを利用することができるそうです(2022年にサービス開始予定)。

従来も、オンラインゲームで参加者同士でのミニゲームやチャットでのコミュケーションは可能でした。大ヒットゲーム「ファイナルファンタジー14」「あつまれ どうぶつの森」などで交流を楽しんだ方も多いのではないでしょうか。

■現実世界にリンクした仮想空間

では、なぜいまメタバースの普及が進んでいるのでしょうか?

メタバースの目指す仮想空間では、参加者同士のコミュニケーションにとどまることなく、ショッピングやアイテムの売り買いなどを通じて、より現実世界にリンクした経済活動が可能となることから、今後も企業などの参入が相次ぐと見込まれています。

コロナ禍でデジタル上でのコミュニケーションへのシフトが一気に進んだほか、ネットショッピングの利用の加速、スマホなどデジタル端末の性能の進化によって、メタバースが広がるために必要な素地が整ってきていることも背景となっています。

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ワールド

金総書記、プーチン氏に新年メッセージ 朝ロ同盟を称

ワールド

タイとカンボジアが停戦で合意、72時間 紛争再燃に

ワールド

アングル:求人詐欺で戦場へ、ロシアの戦争に駆り出さ

ワールド

ロシアがキーウを大規模攻撃=ウクライナ当局
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ISSUES 2026
特集:ISSUES 2026
2025年12月30日/2026年1月 6日号(12/23発売)

トランプの黄昏/中国AI/米なきアジア安全保障/核使用の現実味......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 2
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指すのは、真田広之とは「別の道」【独占インタビュー】
  • 3
    【世界を変える「透視」技術】数学の天才が開発...癌や電池の検査、石油探索、セキュリティゲートなど応用範囲は広大
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」と…
  • 6
    中国、米艦攻撃ミサイル能力を強化 米本土と日本が…
  • 7
    アベノミクス以降の日本経済は「異常」だった...10年…
  • 8
    中国、インドをWTOに提訴...一体なぜ?
  • 9
    【クイズ】世界で最も1人当たりの「ワイン消費量」が…
  • 10
    「衣装がしょぼすぎ...」ノーラン監督・最新作の予告…
  • 1
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 2
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 3
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指すのは、真田広之とは「別の道」【独占インタビュー】
  • 4
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「…
  • 5
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツ…
  • 6
    中国、インドをWTOに提訴...一体なぜ?
  • 7
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低…
  • 8
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...ど…
  • 9
    批評家たちが選ぶ「2025年最高の映画」TOP10...満足…
  • 10
    アベノミクス以降の日本経済は「異常」だった...10年…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 6
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 7
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 8
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 9
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 10
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中