タイ首相「人権尊重」強調、ウイグル人の中国送還疑惑巡り
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2月27日、タイのペートンタン首相は、タイ国内で10年以上にわたって拘束されていた48人のウイグル人が密かに中国に送還されたとされる問題を巡って、国際基準と人権原則に従わなければならないと強調した。バンコクで2024年11月撮影(2025年 ロイター/Athit Perawongmetha)
Panu Wongcha-um Panarat Thepgumpanat
[バンコク 27日 ロイター] - タイのペートンタン首相は27日、タイ国内で10年以上にわたって拘束されていた48人のウイグル人が密かに中国に送還されたとされる問題を巡って、国際基準と人権原則に従わなければならないと強調した。
48人のウイグル人は、中国を逃れた後2014年にタイで不法入国の疑いで拘束された300人のグループの一部。
国連の人権専門家は先月、タイ当局に対して、ウイグル人を中国に送還しないよう要請。送還された場合は、拷問や虐待、「回復不可能な損害」を受ける危険があると警告していた。
48人のウイグル人の状況について質問されたペートンタン氏は、引き渡しが行われたかどうか確認しなかった。記者団に対して「この種の問題は、どの国にとっても、法律、国際的な手続き、人権に従わなければならない」と語るにとどめ、詳細には触れなかった。
地元メディアなどによると、27日未明、ウイグル人が収容されていたバンコク入国管理センターから、黒いテープで窓を覆われたトラックが数台出て行った。追跡サイトによると、午前4時48分に中国南方航空便がドンムアン空港を出発、6時間後に中国新疆ウイグル自治区カシュガルに着陸したもよう。