原油先物は小幅高、シェブロンのベネズエラ事業許可取り消し巡り
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2月27日、アジア時間の原油先物は小幅に上昇。前日に付けた2カ月ぶりの安値から上向いている。トランプ米大統領が石油大手シェブロンに対するベネズエラでの事業許可を取り消す方針を示したことを受け、供給が逼迫する可能性が相場を支えている。写真はシェブロンのロゴ。ベネズエラのカラカス で2022年12月撮影(2025 ロイター/Gaby Oraa)
Yuka Obayashi
[東京 27日 ロイター] - アジア時間の原油先物は小幅に上昇。前日に付けた2カ月ぶりの安値から上向いている。トランプ米大統領が石油大手シェブロンに対するベネズエラでの事業許可を取り消す方針を示したことを受け、供給が逼迫する可能性が相場を支えている。
0154GMT(日本時間午前10時54分)時点で、北海ブレント原油先物は0.19ドル(0.3%)高の1バレル=72.72ドル、米WTI原油先物は0.16ドル(0.2%)高の68.78ドル。
前日はともに昨年12月10日以来の安値に下落していた。米燃料在庫が予想外に増加したことを受け、需要を巡る懸念が重しとなった。ロシアとウクライナの和平合意が実現する可能性への期待も背景。
シェブロンは事業許可に基づき、ベネズエラでの事業から日量約24万バレルを輸出している。これはベネズエラの石油生産量全体の4分の1超に相当する。
日産証券傘下NSトレーディングの菊川弘之社長は、ロシア・ウクライナ紛争の停戦協議を受けて最近出ていた売りがベネズエラのニュースで巻き戻されていると指摘した。
市場参加者は依然としてトランプ氏が推進するロシア・ウクライナ和平交渉に注目している。トランプ氏は、ウクライナのゼレンスキー大統領が28日にワシントンを訪問し、米国との鉱物資源に関する協定に署名すると述べている。