米政権、大半の対外援助契約解除を決定 「米国第一主義」の一環
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2月26日、トランプ米政権は、裁判所提出書類の中で、米国の対外援助契約・資金のほとんどを打ち切る最終決定を下したと明らかにした。写真はトランプ米大統領。ワシントンで20日撮影(2025 ロイター/Kent Nishimura)
Brendan Pierson
[26日 ロイター] - トランプ米政権は26日、裁判所提出書類の中で、米国の対外援助契約・資金のほとんどを打ち切る最終決定を下したと明らかにした。
国務省の報道官は、政権は米国際開発局(USAID)の対外援助契約の90%以上と、世界における米国の援助全体で580億ドル以上を削減すると説明。トランプ大統領の「米国第一主義」の一環とした。
裁判書類は、USAIDや国務省と契約している団体が援助資金の支払いを違法に凍結されているとして起こした訴訟に伴うもの。それによると、USAIDは500件以上の契約を維持しつつ、約5800件の契約を取り消す最終決定を下し、国務省は約2700件の契約を維持する一方、約4100件の契約を打ち切った。
ある政権当局者は先の裁判書類で、契約解除理由として、これらが「多様性、公平性、包摂性(DEI)」、アクセシビリティへの取り組みに関連するものであること、無駄だと判断されたことなどを挙げている。
政権によると、ルビオ国務長官は支払い凍結が始まった1月24日以前の活動に関する原告からの支払い請求について、裁判所の命令に従うため支払いを急ぐよう命じた。26日には一部が支払われるものの、全ての支払いには数週間かかるという。