韓国国会、尹大統領の弾劾訴追案を可決 与党議員が一部造反
韓国国会は14日開いた本会議で、尹錫悦大統領の戒厳令宣布を巡り野党が提出した大統領に対する2度目の弾劾訴追案の採決を行い、賛成多数で可決した。国会前で撮影(2024年 ロイター/Kim Hong-Ji)
[ソウル 14日 ロイター] - 韓国国会は14日開いた本会議で、尹錫悦大統領の戒厳令宣布を巡り野党が提出した大統領に対する2度目の弾劾訴追案の採決を行い、賛成多数で可決した。
尹大統領は職務停止となる。憲法裁判所が弾劾の可否を審理し、その間、韓悳洙首相が代行を務める。憲法裁の決定により弾劾が確定すれば尹大統領は失職し、大統領選挙を60日以内に実施しなければならない。
韓首相は、大統領代行として安定した政権運営に全力を尽くすと記者団に述べた。
在籍議員(定数300)全員が投票に参加した。表決は賛成204、反対85、棄権3、無効票8。弾劾訴追案の可決には在籍議員(定数300)の3分の2以上の賛成が必要で、野党や無所属など計192人に加え、与党8人が賛成する必要があった。
7日に行われた採決では、与党「国民の力」のほぼ全議員が投票に参加せず、廃案となった。
国民の力は14日の会合で、弾劾訴追案に反対するという党の方針を確認する一方、弾劾訴追案の投票に参加することを申し合わせていた。投票を前に最大野党「共に民主党」の朴賛大院内代表は、再び投票が成立しない事態となれば、国は修復できなくなるとし、尹大統領は国にとって最大のリスクで大統領職務を遂行できないと述べていた。
尹大統領は3日に戒厳令を宣布。6時間後に解除した。12日のテレビ演説では、民主主義を守るための合法的な措置だったと戒厳令の正当性を主張し、野党を「反国家勢力」と非難したほか、北朝鮮が韓国の選挙をハッキングしたとも述べていた。
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