英独仏とイランの核協議、進展なし トランプ氏復帰前の打開模索
欧州とイランの当局者は29日、イランの核開発問題などを巡り本格的協議入りが可能かについて検討を行ったが、特に目立った進展は見られなかった。2021年5月撮影(2024年 ロイター/Lisi Niesner)
Parisa Hafezi John Irish
[ジュネーブ 29日 ロイター] - 欧州とイランの当局者は29日、イランの核開発問題などを巡り本格的協議入りが可能かについて検討を行ったが、特に目立った進展は見られなかった。外交筋が明らかにした。
国際原子力機関(IAEA)の理事会は21日、イランに対しIAEAとの協力を早期に改善するよう求める決議を採択。今回の会談は、イランが英独仏と米国が提案した同決議に反発したことを受けて行われた。
イランの国際原子力機関(IAEA)元担当大使であるカゼム・ガリババディ氏はXへの投稿で「英独仏の当局者らと再び率直な協議を行った。近い将来、外交対話を継続することで合意した」と述べた。
欧州当局者は、協議では注目すべき点はなかったが、イラン側は今後数週間で外交がどのように機能するかを探ることに熱意を示したと述べた。
欧州の4人の外交官によると、トランプ米次期大統領のホワイトハウス復帰後には多くの不透明要因がつきまとうため、その前に外交面での進展を図りたい考え。
トランプ氏は、米英独仏中ロの6カ国とイランが2015年に合意した核合意から米国を離脱させ、対イラン圧力を強めた。次期政権でも対イラン強硬派を起用している。