ニュース速報

ワールド

EXCLUSIVE-中国の国家能源投資集団、豪州産石炭を発注=関係筋

2023年01月06日(金)18時20分

 1月6日 複数の関係筋によると、中国の国家能源投資集団はオーストラリア産石炭を発注した。写真はオーストラリアのニューサウスウェールズにある石炭鉱山で2018年3月撮影(2023年 ロイター/David Gray)

[シンガポール 6日 ロイター] - 複数の関係筋によると、中国の国家能源投資集団はオーストラリア産石炭を発注した。

中国政府は2020年にオーストラリア産石炭の輸入を非公式に禁止したが、このほど輸出規制を緩和した。

同社が発注した石炭は今月中に船積みされる見通し。これ以上の詳細は不明。同社のコメントは取れていない。

2人の関係筋によると、発注したのは一般炭のみで、これは通常発電用に使われる。

オーストラリアは中国にとって第2位の石炭供給国だったが、21─22年は中国への出荷がほぼゼロになった。

調査会社ケプラーによると、日本、インド、欧州がオーストラリア産石炭の輸入を増やした。一方、中国はインドネシア産やロシア産石炭の購入が増加した。

22年の日本の石炭輸入のうち、オーストラリア産が占める割合は36.5%と19年の27.6%から拡大した。

トレーダーらによると、中国がオーストラリア産石炭の輸入を再開してもこうした状況は直ちに変わらない見込み。

中国の国営電力会社の関係者は「オーストラリアの一般炭は品質が良いが価格も高いため、中国の電力会社はあまり買いたがらないかもしれない」と語った。

日本の石炭供給会社の関係者は、日本の電力会社は高品質のオーストラリア産一般炭を、中国企業は低品質の石炭を選ぶことが多いため、日本の電力会社への影響は限られるとの見方を示した。

日本の鉄鋼メーカーについても、長期契約により必要量を確保しているため、別の輸入先を探す必要はないと指摘した。

ロイター
Copyright (C) 2023 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ヒズボラ指導者ナスララ師の音信途絶える=関係筋

ワールド

米国務長官、中国外相と会談 ロシアへの軍事支援など

ワールド

イスラエル、ヒズボラ本部を空爆 指導者ナスララ師標

ワールド

イラン、イスラエルのヒズボラ本部空爆を非難 「レッ
MAGAZINE
特集:羽生結弦が能登に伝えたい思い
特集:羽生結弦が能登に伝えたい思い
2024年10月 1日号(9/24発売)

被災地支援を続ける羽生結弦が語った、3.11の記憶と震災を生きる意味

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    漫画、アニメの「次」のコンテンツは中国もうらやむ日本の伝統文化? カギは大手メディアが仕掛ける「伝検」
  • 2
    ワーテルローの戦い、発掘で見つかった大量の切断された手足と戦場の記憶
  • 3
    白米が玄米よりもヘルシーに
  • 4
    中国で牛乳受難、国家推奨にもかかわらず消費者はそ…
  • 5
    プーチンと並び立つ「悪」ネタニヤフは、「除け者国…
  • 6
    中国が最大規模の景気刺激策を発表、これで泥沼から…
  • 7
    野原で爆砕...ロシアの防空システム「Buk-M3」破壊の…
  • 8
    「ターフ/TERF」とは何か?...その不快な響きと排他…
  • 9
    爆売れゲーム『黒神話:悟空』も、中国の出世カルチ…
  • 10
    【クイズ】「バッハ(Bach)」はドイツ語でどういう…
  • 1
    キャサリン妃の「外交ファッション」は圧倒的存在感...世界が魅了された5つの瞬間
  • 2
    漫画、アニメの「次」のコンテンツは中国もうらやむ日本の伝統文化? カギは大手メディアが仕掛ける「伝検」
  • 3
    がん治療3本柱の一角「放射線治療」に大革命...がんだけを狙い撃つ、最先端「低侵襲治療」とは?
  • 4
    ワーテルローの戦い、発掘で見つかった大量の切断さ…
  • 5
    白米が玄米よりもヘルシーに
  • 6
    メーガン妃に大打撃、「因縁の一件」とは?...キャサ…
  • 7
    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受…
  • 8
    レザーパンツで「女性特有の感染症リスク」が増加...…
  • 9
    NewJeans所属事務所問題で揺れるHYBE、投資指標は韓…
  • 10
    先住民が遺した壁画に「当時の人類が見たはずがない…
  • 1
    「LINE交換」 を断りたいときに何と答えますか? 銀座のママが説くスマートな断り方
  • 2
    エリート会社員が1600万で買ったマレーシアのマンションは、10年後どうなった?「海外不動産」投資のリアル事情
  • 3
    「まるで別人」「ボンドの面影ゼロ」ダニエル・クレイグの新髪型が賛否両論...イメチェンの理由は?
  • 4
    年収分布で分かる「自分の年収は高いのか、低いのか」
  • 5
    森ごと焼き尽くす...ウクライナの「火炎放射ドローン…
  • 6
    「もはや手に負えない」「こんなに早く成長するとは.…
  • 7
    「あの頃の思い出が詰まっている...」懐かしのマクド…
  • 8
    中国の製造業に「衰退の兆し」日本が辿った道との3つ…
  • 9
    無数のハムスターが飛行機内で「大脱走」...ハムパニ…
  • 10
    国立西洋美術館『モネ 睡蓮のとき』 鑑賞チケット5組…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中