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トルコと北欧2国のNATO加盟巡る協議難航 次回交渉時期不明=関係筋
北大西洋条約機構(NATO)加盟を申請したフィンランドとスウェーデンと、反対姿勢を示すトルコの協議は進展しておらず、今後行われる交渉の時期も不明と、複数の関係筋が明らかにした。写真はトルコのエルドアン大統領。昨年6月、ブリュッセルで撮影(2022 年 ロイター/Yves Herman/Pool/File Photo)
[アンカラ 27日 ロイター] - 北大西洋条約機構(NATO)加盟を申請したフィンランドとスウェーデンと、反対姿勢を示すトルコの協議は進展しておらず、今後行われる交渉の時期も不明と、複数の関係筋が明らかにした。
フィンランドとスウェーデンは25日、両国のNATO加盟に反対するトルコを説得するため、アンカラに代表団を派遣し、5時間に及ぶ協議を行った。
トルコ政府高官は27日、ロイターに対し、「簡単なプロセスではない」とし、トルコ政府の支持を獲得するためには、フィンランドとスウェーデンは「難しい」措置を講じる必要があると語った。さらに「交渉は続けられる見通しだが、近い将来には設定されていないもよう」とした。
別の関係筋は、交渉では明確な進展は見られず、今後の日程を設定されることなく終了したと明らかにし、6月29─30日にマドリードで開催されるNATO首脳会議でも、トルコが改めて反対姿勢を表明する可能性が高まっていると述べた。
トルコのチャブシオール外相は27日、トルコが反対姿勢を翻す前に、スウェーデンとフィンランドは具体的な行動を取ることを期待すると言明した。
トルコ大統領府の報道官は25日、フィンランドとスウェーデンの代表団との会談で、武器輸出解除に向けて「前向きな姿勢」が見られたと述べていた。フィンランドとスウェーデンは、トルコによるシリアのクルド人民防衛隊(YPG)攻撃を受け、トルコへの武器輸出を禁止。トルコ政府はYPGを自国の反政府武装組織であるクルド労働者党(PKK)と同一視している。