ニュース速報

ワールド

香港のコロナ「感染ゼロ」政策、金融ハブの地位損なう=金融団体

2021年10月25日(月)12時28分

 10月25日、アジア証券業金融市場協会(ASIFMA)は、新型コロナウイルスを完全に抑え込む香港の「感染ゼロ」政策と海外からの渡航者に対する厳格な隔離規制が、金融ハブとしての香港の地位低下につながりかねないと警告した。写真は香港のビジネス街。9月撮影(2021年 ロイター/Tyrone Siu)

[香港 25日 ロイター] - アジア証券業金融市場協会(ASIFMA)は25日、新型コロナウイルスを完全に抑え込む香港の「感染ゼロ」政策と海外からの渡航者に対する厳格な隔離規制について、金融ハブとしての香港の地位低下につながりかねないと警告した。

ASIFMAには、世界の大手銀行や資産運用会社が加盟。会員企業を対象に行った調査によると、48%が、オペレーション上の課題を理由に香港からスタッフや機能を移すこと検討している。渡航・隔離規制がいつどのように解除されるかが不透明なことが一因という。

香港は、世界でも有数の厳格な渡航制限を導入しており、国境閉鎖の解除を段階的に進めるライバルのシンガポールとは異なり、海外渡航者の入境制限の解除について公的な計画を発表していない。

ASIFMAのマーク・オースティン最高経営責任者(CEO)は、香港の陳茂波(ポール・チャン)財政官に宛てた公開書簡で「(国際金融センターとしての)香港の地位は、長期的な景気回復や、トップクラスのビジネス拠点としての競争力とともに、ますますリスクにさらされている」と表明した。

公開書簡では、中国との境界開放という目先の目標だけではなく、感染ゼロ政策の出口に向けた工程表を公表することや、ワクチン接種を優先することなど、一連の提言を行っている。

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米シャーロットの移民摘発、2日間で130人以上拘束

ビジネス

高市政権の経済対策「柱だて」追加へ、新たに予備費計

ビジネス

アングル:長期金利1.8%視野、「責任ある積極財政

ビジネス

米SEC、仮想通貨業界を重点監督対象とせず
MAGAZINE
特集:世界も「老害」戦争
特集:世界も「老害」戦争
2025年11月25日号(11/18発売)

アメリカもヨーロッパも高齢化が進み、未来を担う若者が「犠牲」に

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    悪化する日中関係 悪いのは高市首相か、それとも中国か
  • 3
    「ゲームそのまま...」実写版『ゼルダの伝説』の撮影風景がSNSで話題に、「再現度が高すぎる」とファン興奮
  • 4
    「中国人が10軒前後の豪邸所有」...理想の高級住宅地…
  • 5
    【銘柄】ソニーグループとソニーFG...分離上場で生ま…
  • 6
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 7
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 8
    山本由伸が変えた「常識」──メジャーを揺るがせた235…
  • 9
    南京事件を描いた映画「南京写真館」を皮肉るスラン…
  • 10
    報じられなかった中国人の「美談」
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披露目会で「情けない大失態」...「衝撃映像」がSNSで拡散
  • 4
    「死ぬかと思った...」寿司を喉につまらせた女性を前…
  • 5
    【銘柄】ソニーグループとソニーFG...分離上場で生ま…
  • 6
    【写真・動画】「全身が脳」の生物の神経系とその生態
  • 7
    筋肉の正体は「ホルモン」だった...テストステロン濃…
  • 8
    「イケメンすぎる」...飲酒運転で捕まった男性の「逮…
  • 9
    「中国人が10軒前後の豪邸所有」...理想の高級住宅地…
  • 10
    ヒトの脳に似た構造を持つ「全身が脳」の海洋生物...…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 4
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 5
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 6
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 7
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 10
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中