ニュース速報

ワールド

トルコ中銀総裁、解任委員が利下げに反対との観測否定

2021年10月17日(日)08時59分

 トルコ中央銀行のカブジェオール総裁は15日、前日に解任された金融政策委員の一部がエルドアン大統領が求める利下げに反対していたとの見方を否定した上で、解任は委員自身の選択でもあり、中銀の意向でもあったと語った。写真はアンカラのトルコ中銀本店。2014年1月撮影(2021年 ロイター/Umit Bektas)

[アンカラ 15日 ロイター] - トルコ中央銀行のカブジェオール総裁は15日、前日に解任された金融政策委員の一部がエルドアン大統領が求める利下げに反対していたとの見方を否定した上で、解任は委員自身の選択でもあり、中銀の意向でもあったと語った。

エルドアン大統領は14日、金融政策委員3人を解任した。うち2人は9月の利下げに反対したとみられていた。

カブジェオール総裁は記者団に対し、委員の解任を巡って誤った臆測がなされているが、中銀に問題は起きていないと説明。解任を決定したのは大統領か総裁かと問われると、「彼ら自身の選択でもあり、われわれの選択でもある」と述べた。

総裁はまた、解任された委員らはここ何年にもわたり、利下げと利上げの双方に関わってきたと述べ、金融政策委員会はデータに基づいて金融政策を決定すると強調した。

アナリストらは、後任の委員2人は金融政策の経験に乏しく、今後の会合で利下げを支持する可能性が高いとみている。

カブジェオール総裁は、今月21日の金融政策会合では国内外の情勢を踏まえて金利決定を行うとした。

9月の予想外の利下げ以降、通貨リラは急落し、15日には対ドルで過去最安値を更新した。年初来では約19%下落している。

総裁はリラ下落について、一つの要素だけが原因ではないとして、ここ最近のドル高を指摘した。

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

利上げの可能性、物価上昇継続なら「非常に高い」=日

ワールド

アングル:ホームレス化の危機にAIが救いの手、米自

ワールド

アングル:印総選挙、LGBTQ活動家は失望 同性婚

ワールド

北朝鮮、黄海でミサイル発射実験=KCNA
MAGAZINE
特集:老人極貧社会 韓国
特集:老人極貧社会 韓国
2024年4月23日号(4/16発売)

地下鉄宅配に古紙回収......繁栄から取り残され、韓国のシニア層は貧困にあえいでいる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ公式」とは?...順番に当てはめるだけで論理的な文章に

  • 3

    便利なキャッシュレス社会で、忘れられていること

  • 4

    「韓国少子化のなぜ?」失業率2.7%、ジニ係数は0.32…

  • 5

    中国のロシア専門家が「それでも最後はロシアが負け…

  • 6

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の…

  • 7

    止まらぬ金価格の史上最高値の裏側に「中国のドル離…

  • 8

    休日に全く食事を取らない(取れない)人が過去25年…

  • 9

    毎日どこで何してる? 首輪のカメラが記録した猫目…

  • 10

    ネット時代の子供の間で広がっている「ポップコーン…

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 3

    攻撃と迎撃の区別もつかない?──イランの数百の無人機やミサイルとイスラエルの「アイアンドーム」が乱れ飛んだ中東の夜間映像

  • 4

    天才・大谷翔平の足を引っ張った、ダメダメ過ぎる「無…

  • 5

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の…

  • 6

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 7

    アインシュタインはオッペンハイマーを「愚か者」と…

  • 8

    犬に覚せい剤を打って捨てた飼い主に怒りが広がる...…

  • 9

    ハリー・ポッター原作者ローリング、「許すとは限ら…

  • 10

    価値は疑わしくコストは膨大...偉大なるリニア計画っ…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

  • 10

    浴室で虫を発見、よく見てみると...男性が思わず悲鳴…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中