ニュース速報

ワールド

仏環境政党、大統領選の候補に欧州議員ジャド氏を選出

2021年09月29日(水)08時47分

 9月28日、フランスの環境政党「ヨーロッパエコロジー・緑の党」(EELV)は、来年の大統領選の候補者を決める予備選を実施し、環境保護団体グリーンピースの元幹部で欧州連合(EU)欧州議員のヤニック・ジャド氏(写真)を選出した。パリで2019年5月、代表撮影(2021年 ロイター)

[パリ 28日 ロイター] - フランスの環境政党「ヨーロッパエコロジー・緑の党」(EELV)は28日、来年の大統領選の候補者を決める予備選を実施し、環境保護団体グリーンピースの元幹部で欧州連合(EU)欧州議員のヤニック・ジャド氏(54)を選出した。

ジャド氏は過半数の票を獲得し、自身より急進的な政策を掲げる対立候補に小差で勝利した。グリーンピースのフランス支部など環境問題に取り組む非政府組織(NGO)で幹部を務めた経験がある同氏は、毎年200億ユーロ(230億ドル)を投資して環境配慮型の経済にシフトするとともに、集約畜産を段階的に廃止し、富裕税を導入すると公約している。

ただ、世論調査ではジャド氏の支持率は約6%と低く、マクロン大統領の強力な対抗馬とは見なされていない。それでもなお、調整型を自任するジャド氏が分断状態にある左派勢力をまとめるリーダーになるかどうかが注目される。

世論調査で左派・社会党のパリ市長、アンヌ・イダルゴ氏の支持率は6─7%とジャド氏とあまり変わらない。この2人に先行しているのが極左「不屈のフランス」のジャンリュック・メランション氏だ。

一方、マクロン氏の支持率は23─26%で推移しており、大統領選の第1回投票では極右政党、国民連合(RN)のマリーヌ・ルペン氏に僅差で勝利すると見込まれている。

ジャド氏またはイダルゴ氏が左派勢力の他の候補に出馬撤回と共闘を促すことも可能だが、現時点でその可能性は低いとみられている。

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

中国の対ロ支援、西側諸国との関係閉ざす=NATO事

ビジネス

NY外為市場=ドル、対円以外で下落 第1四半期は低

ビジネス

日本企業の政策保有株「原則ゼロに」、世界の投資家団

ビジネス

米国株式市場=下落、予想下回るGDPが圧迫
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    中国の最新鋭ステルス爆撃機H20は「恐れるに足らず」──米国防総省

  • 3

    今だからこそ観るべき? インバウンドで増えるK-POP非アイドル系の来日公演

  • 4

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された…

  • 5

    未婚中高年男性の死亡率は、既婚男性の2.8倍も高い

  • 6

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 7

    心を穏やかに保つ禅の教え 「世界が尊敬する日本人100…

  • 8

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 9

    やっと本気を出した米英から追加支援でウクライナに…

  • 10

    「鳥山明ワールド」は永遠に...世界を魅了した漫画家…

  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 6

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 7

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 8

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 9

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 10

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の瞬間映像をウクライナ軍が公開...ドネツク州で激戦続く

  • 4

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 5

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 6

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこ…

  • 7

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士…

  • 8

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 9

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 10

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中