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米財務省、立ち退き猶予延長で支援金の支給加速へ=イエレン氏
イエレン米財務長官は8月4日、新たな60日間の住宅立ち退き猶予期間に、借り主と家主向け支援金の支給を加速させると表明した。写真はバージニア州の賃貸住宅の表示、6月撮影(2021年 ロイター/Will Dunham)
[アトランタ 4日 ロイター] - イエレン米財務長官は4日、新たな60日間の住宅立ち退き猶予期間に、借り主と家主向け支援金の支給を加速させると表明した。
連邦政府は新型コロナウイルス救済法で約460億ドルの家賃支援枠を設けているが、支給が遅れており、財務省のデータによると、6月までの支給額はわずか30億ドルだった。
イエレン氏は記者団に対し、問題の一因は支援金の支給がこのような住宅関連プログラムの運営経験が少ない州政府や自治体を通じて行われていることにあると説明。
「これは全く新しいインフラで、ほとんどの州政府や自治体にはこのような業務を行う機関がなかった。今回の遅れは新しいことを始める際の困難さを反映している」と述べた。
その上で、支給額は6月に15億ドルに急増したとし、今後もさらにペースは加速する見込みだとした。
米疾病対策センター(CDC)は3日、新型コロナウイルス感染予防策として、感染率が高い地域を対象に新たな住宅立ち退き猶予措置を導入すると発表。7月31日に失効した同措置を復活させ、有効期間を10月3日まで60日間とした。ほとんどの郡が対象となる。
イエレン氏は、猶予期間の延長は重要との認識を示し、今後2カ月間に財務省は「緊急家賃支援プログラムのより効果的な運用」を目指すと述べた。
同省は、立ち退きを迫られている人にとって困難な場合がある収入証明書の提出を州政府や自治体が過度に要求していることなどが問題になっていると指摘している。