ニュース速報

ワールド

NY州知事のセクハラ問題、地方検察が相次ぎ調査に着手

2021年08月05日(木)07時59分

ニューヨーク州司法長官がクオモ知事(写真)によるセクハラ行為を認定したのを受け、州内の4つの地区の検察当局が4日、調査を開始したと明らかにしたほか、知事の辞任を求める声が一段と強まった。写真はニューヨークで5月代表撮影(2021年 ロイター)

[ニューヨーク 4日 ロイター] - ニューヨーク州司法長官がクオモ知事(民主党)によるセクハラ行為を認定したのを受け、州内の4つの地区の検察当局が4日、調査を開始したと明らかにしたほか、知事の辞任を求める声が一段と強まった。

ジェームズ州司法長官は3日、クオモ氏が11人の女性に対し、同意なく身体に触れ、キスをしたり不適切なコメントをするなどセクハラをしていたと認定。米連邦法および州法に違反したと結論付けたが、訴追は見送った。ただ、州内の地方検察によって訴追される可能性はある。

州の司法管轄区のうち、マンハッタン地区、ナッソー郡、ウエストチェスター郡、州都オールバニの各検察当局が調査を開始したと明らかにした。

ニューヨーク市のデブラシオ市長は、クオモ氏は刑事罰に問われるべきだと強調。CBSの番組で「女性を暴行し、女性の意に反しセクシャルな行為をすればそれは犯罪だ」と述べた。

バイデン大統領、ニューヨーク州選出で上院民主党トップのシューマー院内総務と州選出のジルブランド上院議員など民主党首脳部や有力議員からも辞任を求める声が出ている。

サキ大統領報道官は記者会見で、ホワイトハウスとクオモ氏側との接触があったかとの質問に「私が承知している限りはない」と回答。その上で「大統領はクオモ知事が適切に対応し、辞任して将来のリーダーが活躍する場を作るべきだと考えている」と続けた。

クオモ氏は、州議会の弾劾手続きで罷免される可能性もある。

米マリスト大学が4日発表した世論調査で、セクハラ行為を認定した捜査結果を受け、同州の約6割の住人がクオモ知事は辞任すべきと考えていることが分かった。

2011年から知事を務めているクオモ氏(63)は現在3期目で、任期は2022年12月まで。

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

IBM、コンフルエントを110億ドルで買収 AI需

ワールド

EU9カ国、「欧州製品の優先採用」に慎重姿勢 加盟

ビジネス

米ネクステラ、グーグルやメタと提携強化 電力需要増

ワールド

英仏独首脳、ゼレンスキー氏と会談 「重要局面」での
MAGAZINE
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
2025年12月16日号(12/ 9発売)

45年前、「20世紀のアイコン」に銃弾を浴びせた男が日本人ジャーナリストに刑務所で語った動機とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だから日本では解決が遠い
  • 2
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価に与える影響と、サンリオ自社株買いの狙い
  • 3
    キャサリン妃を睨む「嫉妬の目」の主はメーガン妃...かつて偶然、撮影されていた「緊張の瞬間」
  • 4
    ホテルの部屋に残っていた「嫌すぎる行為」の証拠...…
  • 5
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 6
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇…
  • 7
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
  • 8
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 9
    死刑は「やむを得ない」と言う人は、おそらく本当の…
  • 10
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 1
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 2
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価に与える影響と、サンリオ自社株買いの狙い
  • 3
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だから日本では解決が遠い
  • 4
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 5
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
  • 6
    ホテルの部屋に残っていた「嫌すぎる行為」の証拠...…
  • 7
    キャサリン妃を睨む「嫉妬の目」の主はメーガン妃...…
  • 8
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%…
  • 9
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させ…
  • 10
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 4
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 7
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 8
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 9
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 10
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中