ニュース速報

ワールド

カナダ、大手行の国内安定バッファーを引き上げ

2021年06月18日(金)14時24分

 6月17日、カナダ金融機関監督庁(OSFI)は、国内大手行に適用する国内安定バッファー(DSB)をリスクアセットの1%から過去最高の2.5%に引き上げると発表した。写真はトロントの金融街で昨年6月撮影(2021年 ロイター/Carlos Osorio)

[トロント 17日 ロイター] - カナダ金融機関監督庁(OSFI)は、国内大手行に適用する国内安定バッファー(DSB)をリスクアセットの1%から過去最高の2.5%に引き上げると発表した。

10月31日から実施する。予想外の発表で、増配や自社株買いの再開につながる可能性がある。

OSFIは、新型コロナウイルスの流行に伴う経済・市場の混乱に収束の兆しが見られ、銀行の資本は盤石だと指摘。ただ、家計・企業の債務水準や、過去1年の住宅価格急騰に伴う資産の不均衡といった大きな脆弱性が残っているとの認識を示した。

今回の措置により普通株等Tier1比率(CET1)はリスクアセットの10.5%となる。基礎資本が4.5%、資本保全バッファーが2.5%、システム上重要な銀行の資本サーチャージが1%、DSBが2.5%。

ナショナル・バンクの金融アナリスト、ガブリエル・ドゥシェーヌ氏は「今回の措置により、今後OSFIが自社株買い・増配の凍結措置を緩和できる余地が増える」と述べた。

OSFIの幹部は会見で「一時的な資本分配制限を解除する前に、われわれが最低限期待する資本の水準を銀行が理解し、調整のための時間を設けることが有益だ」と感じていると述べた。

ロイターの試算によると、今回の措置が施行されても、大手6行の余剰資本は約510億カナダドルに達する見通し。4月30日時点では820億カナダドルだった。

OSFIは2020年3月に増配と自社株買いを一時停止する措置を導入。銀行の余剰資本が拡大する一因となった。新型コロナの流行に伴う不良債権の急増は、これまでのところ起きていない。

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米、来週にもベネズエラ制裁さらに解除=ベセント氏

ワールド

吉村・維新の会代表、冒頭解散「驚きない」 高市氏と

ワールド

イラン当局、騒乱拡大で取り締まり強化示唆 ネット遮

ビジネス

決算シーズン幕開け、インフレ指標にも注目=今週の米
MAGAZINE
特集:AI兵士の新しい戦争
特集:AI兵士の新しい戦争
2026年1月13日号(1/ 6発売)

ヒューマノイド・ロボット「ファントムMK1」がアメリカの戦場と戦争をこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    中国が投稿したアメリカをラップで風刺するAI動画をネット民冷笑...「本当に痛々しい」
  • 3
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した──台湾高官が分析
  • 4
    Netflix『ストレンジャー・シングス』最終シーズンへ…
  • 5
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 6
    【クイズ】アメリカを貿易赤字にしている国...1位は…
  • 7
    決死の嘘が救ったクリムトの肖像画 ──ナチスの迫害を…
  • 8
    美男美女と話題も「大失敗」との声も...実写版『塔の…
  • 9
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 10
    飛行機内で「マナー最悪」の乗客を撮影...SNS投稿が…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した──台湾高官が分析
  • 3
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 4
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 5
    中国が投稿したアメリカをラップで風刺するAI動画を…
  • 6
    次々に船に降り立つ兵士たち...米南方軍が「影の船団…
  • 7
    眠る筋力を覚醒させる技術「ブレーシング」とは?...…
  • 8
    ベネズエラの二の舞を恐れイランの最高指導者ハメネ…
  • 9
    Netflix『ストレンジャー・シングス』最終シーズンへ…
  • 10
    「グリーンランドにはロシアと中国の船がうじゃうじ…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 3
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 4
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「…
  • 5
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 6
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切…
  • 7
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した─…
  • 8
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 9
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 10
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中