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北朝鮮非核化の費用負担、国際社会と話し考えていく=安倍首相

2018年06月16日(土)13時54分

 6月13日、安倍晋三首相は、日本テレビ系列の番組に出演し、北朝鮮の非核化に関して、核兵器の廃棄に必要な費用を日本が負担する可能性があることを明らかにした。写真はトランプ大統領との会談後に会見する同首相。4月にフロリダで撮影(2018年 ロイター/Joe Skipper)

[東京 16日 ロイター] - 安倍晋三首相は16日、日本テレビ系列の番組に出演し、北朝鮮の非核化に関して、核兵器の廃棄に必要な費用を日本が負担する可能性があることを明らかにした。

安倍首相は非核化のプロセスにかかる費用に関連して「国際原子力機関(IAEA)の査察にかかる費用を日本が負担するのは当然だ」としたうえで、核兵器の廃棄に関する費用負担については「国際社会で話し合う。何らかの国際約束はあり得る。査察を含め非核化で(日本も)利益を得る。そういうことは考えていく」と述べた。

ただ、経済援助に関しては「拉致問題が解決され、国交が正常化されたときに行っていく。拉致問題が解決されなければ行われない」と明言した。

米朝首脳会談については、1)トランプ大統領に金正恩朝鮮労働党委員長が完全な非核化を直接約束したこと、2)トランプ大統領から拉致問題に関する首相自身の考えを金委員長に明確に伝えたこと、の2点で意義があったとの見方を示し、「非核化に向けて土台を作ることができた」と評価した。

拉致問題については「トランプ大統領を通じて日本の考え方が伝わった」としたうえで、「最終的には私が金委員長と向かい合わないとならない。静かな形で北朝鮮と向き合いながら話をしていきたい」と述べた。

森友・加計問題に関連して首相を辞する考えはないかとの質問には「それはない」と否定。秋の自民党総裁選挙への出馬を決断する時期について「セミの声がにぎやかになってきたころ」と語った。

(石田仁志 編集:田巻一彦)

ロイター
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