ニュース速報

ワールド

メキシコ、NAFTA自動車部品調達率70%を提案=関係筋

2018年05月09日(水)12時30分

 5月8日、北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉で争点となっている自動車部品の域内調達比率を巡り、メキシコの交渉担当者は、米国が主張する75%案への対案として70%への引き上げを提案した。写真はNAFTA参加国の国旗。メキシコシティ で昨年11月撮影(2018年 ロイター/Edgard Garrido)

[メキシコ市 8日 ロイター] - 北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉で争点となっている自動車部品の域内調達比率を巡り、メキシコの交渉担当者は、米国が主張する75%案への対案として70%への引き上げを提案した。関係筋が8日、明らかにした。

NAFTA再交渉で米国は、乗用車および小型車について部品の域内調達比率を現在の62.5%から4年かけて段階的に75%に引き上げることを提案。また、金額ベースで乗用車および小型車の40%およびピックアップトラックの45%については、賃金が時給16ドル以上の地域で生産することも求めている。

関係筋の1人によると、メキシコは乗用車・小型車とピックアップトラックについて、10年かけて段階的に域内調達比率を引き上げることを提案した。別の関係筋は、賃金について柔軟な条項が盛り込まれたと述べた。

交渉関係者に近い業界筋によると、米国はメキシコの提案に賛同していない。

メキシコ経済省はコメントを出していない。

カナダのフリーランド外相とライトハイザー米通商代表部(USTR)代表、メキシコのグアハルド経済相は8日、ワシントンで個別に協議した。

グアハルド経済相は、ライトハイザー代表との「生産的な」会談で自動車セクターに関するメキシコ側の提案を協議したと述べた。ただ、両国にとって受け入れ可能な共通の見解に近付いているかどうかは明らかにしなかった。「それぞれ異なる課題に直面しているため、そうした異なる立場に配慮しようと努めている」とした上で、「(自動車を巡る)全ての選択肢がなお残されている」と語った。

フリーランド外相はライトハイザー代表との会談について「建設的」だったとし、自動車の原産地規則が主要な議題になったとコメント。「間違いなく前進している。妥結時期を予想することは控えるが、非常に懸命に取り組んでいる」と述べた。

3カ国の協議は9日も行われる。

*内容と写真を追加し、カテゴリーを広げました。

ロイター
Copyright (C) 2018 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

アングル:欧州のAI規制法、具体的な実施規則が焦点

ビジネス

アングル:タイ自動車部品業界に暗雲、家計債務増大や

ワールド

ヒズボラ指導者ナスララ師の音信途絶える=関係筋

ワールド

米国務長官、中国外相と会談 ロシアへの軍事支援など
MAGAZINE
特集:羽生結弦が能登に伝えたい思い
特集:羽生結弦が能登に伝えたい思い
2024年10月 1日号(9/24発売)

被災地支援を続ける羽生結弦が語った、3.11の記憶と震災を生きる意味

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    漫画、アニメの「次」のコンテンツは中国もうらやむ日本の伝統文化? カギは大手メディアが仕掛ける「伝検」
  • 2
    ワーテルローの戦い、発掘で見つかった大量の切断された手足と戦場の記憶
  • 3
    白米が玄米よりもヘルシーに
  • 4
    中国で牛乳受難、国家推奨にもかかわらず消費者はそ…
  • 5
    プーチンと並び立つ「悪」ネタニヤフは、「除け者国…
  • 6
    中国が最大規模の景気刺激策を発表、これで泥沼から…
  • 7
    野原で爆砕...ロシアの防空システム「Buk-M3」破壊の…
  • 8
    「ターフ/TERF」とは何か?...その不快な響きと排他…
  • 9
    爆売れゲーム『黒神話:悟空』も、中国の出世カルチ…
  • 10
    【クイズ】「バッハ(Bach)」はドイツ語でどういう…
  • 1
    キャサリン妃の「外交ファッション」は圧倒的存在感...世界が魅了された5つの瞬間
  • 2
    漫画、アニメの「次」のコンテンツは中国もうらやむ日本の伝統文化? カギは大手メディアが仕掛ける「伝検」
  • 3
    がん治療3本柱の一角「放射線治療」に大革命...がんだけを狙い撃つ、最先端「低侵襲治療」とは?
  • 4
    ワーテルローの戦い、発掘で見つかった大量の切断さ…
  • 5
    白米が玄米よりもヘルシーに
  • 6
    メーガン妃に大打撃、「因縁の一件」とは?...キャサ…
  • 7
    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受…
  • 8
    レザーパンツで「女性特有の感染症リスク」が増加...…
  • 9
    NewJeans所属事務所問題で揺れるHYBE、投資指標は韓…
  • 10
    先住民が遺した壁画に「当時の人類が見たはずがない…
  • 1
    「LINE交換」 を断りたいときに何と答えますか? 銀座のママが説くスマートな断り方
  • 2
    エリート会社員が1600万で買ったマレーシアのマンションは、10年後どうなった?「海外不動産」投資のリアル事情
  • 3
    「まるで別人」「ボンドの面影ゼロ」ダニエル・クレイグの新髪型が賛否両論...イメチェンの理由は?
  • 4
    年収分布で分かる「自分の年収は高いのか、低いのか」
  • 5
    森ごと焼き尽くす...ウクライナの「火炎放射ドローン…
  • 6
    「もはや手に負えない」「こんなに早く成長するとは.…
  • 7
    「あの頃の思い出が詰まっている...」懐かしのマクド…
  • 8
    中国の製造業に「衰退の兆し」日本が辿った道との3つ…
  • 9
    無数のハムスターが飛行機内で「大脱走」...ハムパニ…
  • 10
    国立西洋美術館『モネ 睡蓮のとき』 鑑賞チケット5組…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中