トランプ氏、シェブロンのベネズエラ石油事業許可取り消し

２月２６日、 トランプ米大統領は石油大手シェブロンに対するベネズエラでの事業許可を取り消すと明らかにした。写真はベネズエラ・マラカイボ湖に停泊中のシェブロンがチャーターした石油タンカー。２０２３年１月撮影（２０２５年　ロイター/Isaac Urrutia）

Matt Spetalnick　Marianna Parraga　Timothy Gardner

[ワシントン ２６日 ロイター] - トランプ米大統領は２６日、石油大手シェブロンに対するベネズエラでの事業許可を取り消すと明らかにした。同国のマドゥロ政権による選挙改革や移民引き取りで進展がないことを理由に挙げ、３月１日時点で許可更新オプションを打ち切るとしている。

トランプ氏は自身のソーシャルメディアに、２０２２年１１月２６日付の石油取引に関する「譲歩措置」を撤回すると投稿。シェブロンの社名には言及しなかったが、当時のバイデン政権は同社だけにベネズエラでの事業許可証を交付した。

先月２期目の大統領に就任して以来、トランプ氏は米国にとってベネズエラの石油は必要ないと繰り返し発言し、シェブロンへの事業許可取り消しの可能性を示唆していた。

シェブロンは事業許可に基づき、ベネズエラ国営石油会社ＰＤＶＳＡとの合弁を通じて現地で原油生産を拡大し、同社の製油所や取引先に日量約２４万バレルを出荷している。

同社は、トランプ氏の発表を承知しており、その影響について検討しているとコメントした。

ベネズエラのロドリゲス副大統領は「米政府は自国のシェブロンに対する『制裁』を発表するという自らを傷付ける不可解な決定を行った」と述べ、このような失策はベネズエラからの移民を促進することになると警告した。