日経平均は反落、一時3万8000円割れ 円高進む
11月29日、東京株式市場で日経平均は反落し、前営業日比141円03銭安の3万8208円03銭で取引を終えた。写真は都内で2020年10月撮影(2024年 ロイター/Issei Kato)
Hiroko Hamada
[東京 29日 ロイター] -
東京株式市場で日経平均は反落し、前営業日比141円03銭安の3万8208円03銭で取引を終えた。為替市場で円が対ドルで上昇し、輸出関連株が軟調に推移、前場に一時3万8000円割れとなる場面があった。円高の進行具合が一服すると日経平均も下げ幅を縮め、後場はもみ合う展開が続いた。
日経平均は前営業日比143円安でスタートした後、下げ幅を広げ、前場序盤に362円安の3万7986円97銭で安値を付けた。ドルが149円台まで下落するなど円高が進み、自動車などの輸出関連株が軟調だったほか、指数寄与度の大きいハイテク株の一角も売られた。売りが一巡した後は下げ幅を縮小。後場は3万8200円を軸に一進一退となった。
この日は銀行や保険など金融株が底堅かった。寄り付き前に公表された11月の東京都区部消費者物価指数(CPI)でコア指数の伸び率が日銀が目標とする2%を再び上回ったことで、追加利上げが意識されたとの見方があった。
市場では「日銀の追加利上げの思惑や外部要因で為替は円高方向に振れやすく、日経平均は上値を追いづらい展開が続きそうだ」(フィリップ証券のアナリスト・笹木和弘氏)との声が聞かれた。目先1カ月程度の日経平均は、3万7000円―3万9000円のレンジ内で推移しそうだという。
TOPIXは0.24%安の2680.71ポイントで取引を終了。プライム市場指数は0.24%安の1379.58ポイントだった。東証プライム市場の売買代金は3兆5973億6900万円だった。東証33業種では、銀行、保険、繊維製品など12業種が値上がり。輸送用機器、精密機器、機械など21業種は値下がりした。
新興株式市場は、東証グロース市場250指数が1.51%高の643.97ポイントと、続伸した。
きょうグロース市場に新規上場したグロービングは公開価格を23.62%上回る5600円で初値を付け、6200円まで上昇。5760円で取引を終えた。
同じく、グロース市場に新規上場したTerra Droneは公開価格を8%下回る2162円で初値を付けた後、2490円で高値を付け、2363円で取引を終了した。
個別では、第一生命ホールディングスが3%超高、SOMPOホールディングスが1%超高だった。市場では「T&Dホールディングスが27日に開いたIR説明会で現金配当を強化する方向で検討しているとし、他社にも株主還元強化の動きが広がるとの期待が高まっているようだ」(国内証券・アナリスト)との声が聞かれた。
主力のトヨタ自動車は2%超安、日産自動車が4%安と、自動車株が軟調。指数寄与度の大きい東京エレクトロンは1%超安だった。
プライム市場の騰落数は、値上がり663銘柄(40%)に対し、値下がりが931銘柄(56%)、変わらずが49銘柄(2%)だった。
終値 前日比 寄り付き 安値/高値
日経平均 38208.03 -141.03 38205.08 37,986.97─
38,270.06
TOPIX 2680.71 -6.57 2682.39 2,668.63─2
,685.94
プライム市場指数 1379.58 -3.38 1380.78 1,373.45─1
,382.26
スタンダード市場指数 1234.56 +2.98 1232.49 1,230.79─1
,236.01
グロース市場指数 824.18 +10.31 813.92 811.18─825
.42
グロース250指数 643.97 +9.59 634.64 632.26─645
.08
東証出来高(万株) 162460 東証売買代金(億円 35973.69
)