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独鉱工業生産、10月は予想以上に上昇、危機脱却まだとの見方も
12月7日、ドイツ連邦統計庁が発表した10月の鉱工業生産指数は予想以上に上昇した。独ドゥイスブルグの製鉄工場で2019年1月撮影(2021年 ロイター/Wolfgang Rattay)
[ベルリン 7日 ロイター] - ドイツ連邦統計庁が7日発表した10月の鉱工業生産指数は予想以上に上昇した。ただ、アナリストは原材料や中間財の供給制約が引き続き生産の阻害要因になると警告している。
10月の鉱工業生産指数は前月比2.8%上昇。ロイターがまとめた市場予想は0.8%上昇だった。9月改定値は0.5%低下。
しかし、全体の生産は新型コロナウイルス流行に伴う規制が発動される前の2020年2月と比較すると、依然として6.5%縮小している。
コメルツ銀行のチーフエコノミスト、ヨルグ・クレーマー氏は「10月は良好な生産指標だったが国内産業はまだ危機を脱していない」と述べた。
同氏は、約4分の3の企業が依然として原材料不足により生産に支障をきたしていると訴えていることに言及。新型コロナに伴い中国で工場や港が再び閉鎖されたことでこの問題が継続する可能性があると付け加えた。
統計庁によると、10月の自動車産業の生産は12.6%増加。同氏はこれが全体の生産押し上げに寄与したと語った。