ニュース速報

ビジネス

世界的な課題解決へ「日米連携」と鈴木財務相、インフレ懸念にも言及

2021年11月30日(火)10時45分

11月30日、鈴木俊一財務相は、イエレン米財務長官との初めての会談後に記者団に対し、「グローバルな課題の解決に向けた日米連携について意見交換した」と述べた。写真は両国の国旗。2016年11月、ニューヨークで撮影(2021年 ロイター/Andrew Kelly)

[東京 30日 ロイター] - 鈴木俊一財務相は30日、イエレン米財務長官との初めての会談後に記者団に対し、「グローバルな課題の解決に向けた日米連携について意見交換した」と述べた。イエレン氏が米国内の状況を説明する中で、インフレ懸念に言及したことも明らかにした。

会談はオンライン形式で行われた。鈴木財務相は、岸田新政権下の経済財政政策の方向性を説明した。成長と分配の好循環を実現するため、財政支出55.7兆円の新たな経済対策をまとめたことも紹介した。

両財務相は、世界銀行の第20次増資(IDA20)の来月会合を成功に導くことや、歴史的合意を果たした国際課税の着実な実施に向け、日米が連携することも確認。鈴木財務相は「今回、イエレン長官とビデオ会談を行い、個人的な信頼関係を築けたことは非常に有意義だった」と述べた。

一方、新たな変異ウイルス「オミクロン株」を念頭に、「将来のパンデミック(世界的大流行)への備えを強化するために日米間の協働は決定的に重要で、イエレン長官と連携を密にしていきたいと申し上げた」とも語った。

インフレ懸念を巡って「米国内での様々な状況説明の中で(話が)出た」ことも明らかにした。会談では為替に関する議論はなかった。

米財務省は会談後に発表した声明で「(イエレン長官は)インド太平洋や世界における共通の優先課題を巡る日米間の継続的な連携を歓迎した」と説明。

「長官は二国間関係を引き続き強化し、パンデミックからの広範かつ持続的な回復を支援するなど、共通の利益を推進するために日本と緊密に協力することを期待している」とした。

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

プーチン氏とブダペストで会談へ、トランプ氏が電話会

ビジネス

日銀、政策正常化は極めて慎重に プラス金利への反応

ビジネス

ECB、過度な調整不要 インフレ目標近辺なら=オー

ビジネス

中国経済、産業政策から消費拡大策に移行を=IMF高
MAGAZINE
特集:日本人と参政党
特集:日本人と参政党
2025年10月21日号(10/15発売)

怒れる日本が生んだ「日本人ファースト」と参政党現象。その源泉にルポと神谷代表インタビューで迫る

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本で外国人から生まれた子どもが過去最多に──人口減少を補うか
  • 2
    まるで『トップガン』...わずか10mの至近戦、東シナ海で「中国J-16」 vs 「ステルス機」
  • 3
    間取り図に「謎の空間」...封印されたスペースの正体は?
  • 4
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
  • 5
    【クイズ】サッカー男子日本代表...FIFAランキングの…
  • 6
    フィリピンで相次ぐ大地震...日本ではあまり報道され…
  • 7
    イーロン・マスク、新構想「Macrohard」でマイクロソ…
  • 8
    疲れたとき「心身ともにゆっくり休む」は逆効果?...…
  • 9
    ホワイトカラーの62%が「ブルーカラーに転職」を検討…
  • 10
    「欧州最大の企業」がデンマークで生まれたワケ...奇…
  • 1
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな飼い主との「イケイケなダンス」姿に涙と感動の声
  • 2
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以外の「2つの隠れた要因」が代謝を狂わせていた
  • 3
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 4
    中国人が便利な「調理済み食品」を嫌うトホホな理由…
  • 5
    まるで『トップガン』...わずか10mの至近戦、東シナ…
  • 6
    【クイズ】日本人が唯一「受賞していない」ノーベル…
  • 7
    ベゾス妻 vs C・ロナウド婚約者、バチバチ「指輪対決…
  • 8
    フィリピンで相次ぐ大地震...日本ではあまり報道され…
  • 9
    時代に逆行するトランプのエネルギー政策が、アメリ…
  • 10
    「中国のビットコイン女王」が英国で有罪...押収され…
  • 1
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 2
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ監督が明かすプレーオフ戦略、監督の意外な「日本的な一面」とは?
  • 3
    カミラ王妃のキャサリン妃への「いら立ち」が話題に...「少々、お控えくださって?」
  • 4
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 5
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 6
    バフェット指数が異常値──アメリカ株に「数世代で最…
  • 7
    「日本の高齢化率は世界2位」→ダントツの1位は超意外…
  • 8
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
  • 9
    【クイズ】日本人が唯一「受賞していない」ノーベル…
  • 10
    数千円で買った中古PCが「宝箱」だった...起動して分…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中