ニュース速報

ビジネス

午前の日経平均は反落、米ハイテク株安が重し 衆院選控え模様眺めも

2021年10月25日(月)12時04分

25日午前の東京株式市場で、日経平均は前営業日比284円50銭安の2万8520円35銭となり、反落した。写真は2020年10月、東京証券取引所で撮影(2021年 ロイター/Issei Kato)

[東京 25日 ロイター] - 25日午前の東京株式市場で、日経平均は前営業日比284円50銭安の2万8520円35銭となり、反落した。米ハイテク株安の流れを受けて朝方に安く始まった後も、安値圏でのもみあいが続いた。参院静岡補選での自民候補敗北を受け、31日投開票の衆院選に向けて模様眺めが強まりそうだとの見方も出ていた。

前週末22日の米国株式市場はS&P総合500種とナスダック総合が下落。スナップやインテルの失望的な決算が通信サービス株や情報技術株を圧迫した。また、テーパリング(量的緩和の縮小)を近く開始すべきだと述べたパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の発言を受け、投資家が慎重姿勢を強めたという。

東京市場で日経平均は200円超安と反落してスタートした後も、安値圏でのもみあいが続いた。一時300円超安となって、心理的節目の2万8500円を割り込む場面もあった。

東京エレクトロンなど半導体関連株が軟調。インテルの予想を下回る決算が材料視され、売り優勢の展開となった。ドル/円が円高寄りの動きとなり、トヨタ自動車など輸出関連株の一角にさえない動きも見られた。

静岡補選での与党敗北はネガティブサプライズとの受け止めが出ており、市場では「選挙まで手を出しづらい」(りそなアセットマネジメントの黒瀬浩一運用戦略部チーフ・ストラテジスト)との声が聞かれた。

一方、東京製鉄や中外製薬といった業績予想を上方修正した銘柄が買われ「当面は決算を材料にした選別物色が進むのではないか」(別の国内証券)との見立ても聞かれた。

衆院選で自公の過半数が変わらなければ、政権運営そのものも変わらないとして「日本株は欧米株にキャッチアップしていく流れになるのではないか」(りそなAMの黒瀬氏)とも見られている。

TOPIXは0.25%安で午前の取引を終了。東証1部の売買代金は1兆0992億4800万円と細っている。東証33業種では、情報・通信業、ゴム製品、食料品など16業種が値下がりした一方、鉄鋼、鉱業、海運業など17業種は値上がりした。

東証1部の騰落数は、値下がりが1109銘柄となり全体の50%を占めた。値上がりは932銘柄で42%、変わらずは139銘柄だった。

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

トランプ氏、次期FRB議長にウォーシュ氏かハセット

ビジネス

アングル:トランプ関税が生んだ新潮流、中国企業がベ

ワールド

アングル:米国などからトップ研究者誘致へ、カナダが

ビジネス

NY外為市場=ドル上昇、方向感欠く取引 来週の日銀
MAGAZINE
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
2025年12月16日号(12/ 9発売)

45年前、「20世紀のアイコン」に銃弾を浴びせた男が日本人ジャーナリストに刑務所で語った動機とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    デンマーク国防情報局、初めて米国を「安全保障上の脅威」と明記
  • 2
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出を睨み建設急ピッチ
  • 3
    受け入れ難い和平案、迫られる軍備拡張──ウクライナの選択肢は「一つ」
  • 4
    【クイズ】「100名の最も偉大な英国人」に唯一選ばれ…
  • 5
    【揺らぐ中国、攻めの高市】柯隆氏「台湾騒動は高市…
  • 6
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 7
    首や手足、胴を切断...ツタンカーメンのミイラ調査開…
  • 8
    「前を閉めてくれ...」F1観戦モデルの「超密着コーデ…
  • 9
    人手不足で広がり始めた、非正規から正規雇用へのキ…
  • 10
    世界最大の都市ランキング...1位だった「東京」が3位…
  • 1
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 2
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価に与える影響と、サンリオ自社株買いの狙い
  • 3
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だから日本では解決が遠い
  • 4
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
  • 5
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 6
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 7
    デンマーク国防情報局、初めて米国を「安全保障上の…
  • 8
    キャサリン妃を睨む「嫉妬の目」の主はメーガン妃...…
  • 9
    ホテルの部屋に残っていた「嫌すぎる行為」の証拠...…
  • 10
    中国軍機の「レーダー照射」は敵対的と、元イタリア…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 4
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 7
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 8
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 9
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 10
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中