ニュース速報

ビジネス

中国7月製造業PMIは50.3、昨年4月以来の低水準=財新

2021年08月02日(月)12時39分

財新/マークイットが2日発表した7月の中国製造業購買担当者景気指数は50.3と、6月の51.3から低下し、昨年4月以来の低水準となった。2014年12月撮影(2021年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

[北京 2日 ロイター] - 財新/マークイットが2日発表した7月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)は50.3と、6月の51.3から低下し、昨年4月以来の低水準となった。製品の値上がりなどで需要が1年ぶりに減少したことが響いた。

ロイター調査のアナリスト予想では51.1への低下が見込まれていたが、それ以上に低下した。

PMIは50が景況改善・悪化の分岐点となる。

中国経済は新型コロナウイルスのパンデミック(世界的流行)に伴う打撃からほぼ回復したが、ここ数カ月は原材料コストの上昇など新たな課題に直面している。原材料コスト高は製造業の利益を圧迫しており、政府はコモディティー価格高騰を抑制する取り組みを強化しつつある。

中国国家統計局が週末に発表した7月の製造業PMIも前月から低下し、昨年2月以来の低水準となっていた。

財新智庫のシニアエコノミスト、王哲氏はPMIとともに発表したコメントで「中国経済は引き続き巨大な下押し圧力にさらされている」とし、製品価格の上昇が特に消費財や中間材の需要を後退させたと指摘した。

7月PMIでは、新規受注指数が大幅に低下し、昨年5月以来初めて節目の50を下回った。生産指数も低下し、50は上回ったものの、昨年3月以来の低水準となった。

投入価格は前月からペースが鈍化したものの、引き続き上昇。生産価格をはるかに上回るペースで上昇し、企業の利益を圧迫している。

PMI調査の回答企業は、原材料価格、特に工業用金属の価格の高止まりを指摘した。

財新智庫の王氏は「市場の需要が製品価格に敏感に反応することが、企業の価格決定力を限定した」と分析した。

7月の輸出受注は前月からやや改善したが、コロナ禍で外需が落ち込む中で緩やかな回復にとどまった。

雇用は4カ月連続で改善したが、こちらもペースは緩やかだった。

一方、今後1年の景況感を示す指数は1年3カ月ぶり低水準に悪化した。

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

イラン、イスラエルへの報復ないと示唆 戦火の拡大回

ワールド

「イスラエルとの関連証明されず」とイラン外相、19

ワールド

米石油・ガス掘削リグ稼働数、5週間ぶりに増加=ベー

ビジネス

日銀の利上げ、慎重に進めるべき=IMF日本担当
MAGAZINE
特集:老人極貧社会 韓国
特集:老人極貧社会 韓国
2024年4月23日号(4/16発売)

地下鉄宅配に古紙回収......繁栄から取り残され、韓国のシニア層は貧困にあえいでいる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 2

    ダイヤモンドバックスの試合中、自席の前を横切る子供を「蹴った」年配女性の動画が大炎上 「信じ難いほど傲慢」

  • 3

    あまりの激しさで上半身があらわになる女性も...スーパーで買い物客7人が「大乱闘」を繰り広げる動画が話題に

  • 4

    ネット時代の子供の間で広がっている「ポップコーン…

  • 5

    便利なキャッシュレス社会で、忘れられていること

  • 6

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 7

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の…

  • 8

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 9

    毎日どこで何してる? 首輪のカメラが記録した猫目…

  • 10

    休日に全く食事を取らない(取れない)人が過去25年…

  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    攻撃と迎撃の区別もつかない?──イランの数百の無人…

  • 5

    天才・大谷翔平の足を引っ張った、ダメダメ過ぎる「無…

  • 6

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の…

  • 7

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 8

    価値は疑わしくコストは膨大...偉大なるリニア計画っ…

  • 9

    止まらぬ金価格の史上最高値の裏側に「中国のドル離…

  • 10

    ハリー・ポッター原作者ローリング、「許すとは限ら…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

  • 10

    浴室で虫を発見、よく見てみると...男性が思わず悲鳴…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中